原油相場は大きく続落し、4月中旬以来の$80/bbl大台割れとなりました。米国とイランが戦闘を終結しホルムズ海峡を開放することで合意したと報じられ、週明けの時間外取引は窓を空けて始まり大台割れを何度か試す展開となりました。

6月15日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$4.13安の$80.75/bblで、引け後の時間外取引は$81/bbl台前半です。期近2限月の逆ザヤは$1/bbl台前半とリスクプレミアムが縮小しています。

 

4月に一時$80/bblを割った際も市場を覆う和平期待感が主因でしたが、その後交渉の進捗が滞り先行き不透明感の中で生じた軍事的緊張が5月中旬まで原油相場を上昇させました。

 

5月後半以降は地政学リスク後退の思惑が再び市場をリードしてきましたが、今回の戦闘終結合意でそうしたシナリオはやや強化されたように思われます。とはいえ、現在の市場環境は単純に下げを支援しているわけではありません。

 

開戦前の3月の WTI 原油相場は$60/bbl大台前半で、現行の価格水準はまだリスクプレミアムを含んでいる状況です。

覚書への署名は双方が認めているものの、戦闘終結が決まったとはいえ具体的なホルムズ海峡開放の方向性については主張に食い違いも伝えられ、海上保険の正常化も含めた安定供給復旧への道は不透明です。

 

足元の世界の石油需給バランスは直近の EIA や OPEC の推定によると日量700万バレルを超える規模の供給不足とされ、今年初めまで半年余り続いた同300~400万バレル規模の世界的な供給過剰で積み上がった在庫は現在急速に取り崩されていると見られます。

 

 

この先早期に供給が増えなければ、在庫のバッファーを失って需給逼迫が顕在化する可能性があります。ただ、昨年後半に大幅な供給過剰でも先行きの懸念で下値が限定的だったのと同様に、今後は楽観が原油相場の上昇を抑えるとも予想されます。

2026/6/15
NYMEX WTI Jly: $80.75/bbl ( -4.13 )
20日移動平均: $91.27 ( -1.11 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $104.51/ -2σ: $78.02
 幅: $26.49 ( +0.21 ) / 100日平均: $23.08
ボラティリティ
 51.77 ( -1.53 ) / 100日平均: 65.14

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