原油相場は4営業日振りに反発です。前日引け後時間外取引は小動きに始まり、その後も$65/bblを挟んだ比較的狭いレンジでの往来に終始しました。
6月25日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比55セント高の$64.92/bblで、引け後の時間外取引は$65/bbl台前半です。
イスラエルとイランの停戦を受けて、地政学リスクを囃した買いは鳴りを潜めています。
夏場の需要期に向けて EIA 統計は旺盛な原油処理量と在庫の減少を示し強気ムードを広げましたが、高値は$66/bblで一服しています。
市場には直近の$78/bbl台からの急落に対する警戒ムードが消えておらず、また5月までの$60/bbl大台前半だった相場感が忘れられていないため一段の下げの可能性を恐れる空気もあります。
しかし、世界の需給バランスが均衡に向かっていると推定されるため、いずれ落ち着けば$60/bbl大台後半から$70/bbl大台前半辺りの水準に落ち着くと考えられます。
ただし、需要の減退を示す状況が顕在化した場合は、また違う展開も見られるのでしょう。
米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は20~130万バレルの減少予想を超える前週比584万バレルの減少、クッシング原油在庫は同46万バレル減でした。全米在庫は5週連続、クッシング在庫も3週連続で減っています。
原油処理量は前週比日量13万バレル増で再び同1,700万バレルに迫り、需要最盛期に向けた製品の増産が進められています。
原油輸入量は前週比日量44万バレル増で、輸出は同9万バレル減でした。
石油製品の総出荷量は小幅の増加で日量2,000万バレル大台を維持していますが、前年比は2週連続のマイナスとなりました。
2025/6/25
NYMEX WTI Aug: $64.92/bbl ( +0.55 )
20日移動平均: $67.30 ( -0.25 )
ボリンジャーバンド
+2σ: $76.69/ -2σ: $57.90
幅: $18.79 ( -0.63 ) / 100日平均: $9.33
ボラティリティ
53.26 ( -0.19 ) / 100日平均: 31.62
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