原油相場は続落です。週明けから3日のアジア時間帯にかけては底堅い動きとなっていましたが、中国の景況指数悪化などを受けて弱気ムードが広がりました。期近は$70/bbl大台割れ寸前です。
9月3日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$3.21安の$70.34/bblで、引け後の時間外取引は$70/bbl台半ばです。
EIA などの予想では9月の世界の石油需給バランスは日量100万バレルを超える供給不足で、そこに政情不安のリビアからの供給が日量100万バレル規模で止まっているため、本来であれば足元の需給は非常に逼迫しているはずです。
しかし、市場では中国の需要不安が市場参加者の心理に重石となっています。
サウジアラビアは10月積みのアジア向け出荷価格を引き下げると予想されており、需要の鈍化を裏付けるような材料が提供されました。
原油市場は過去数年中国の需要に対する過大な期待感に牽引されてきた部分があり、それが転換すると必要以上の悲観となる可能性もあります。
ブルームバーグの調査によると、8月の OPEC 推定産油量は日量2,706万バレルで前月比同7万バレル減でした。
リビアの供給量は日量15万バレル減ですが、ナイジェリアやクウェートの増産がいくらか減少を緩和という内容です。
ロイター調査による OPEC 産油量の日量34万バレル減に比べて、リビアの供給障害の影響が控えめに推定されています。
2024/9/3
NYMEX WTI Oct: $70.34/bbl ( -3.21 )
20日移動平均: $75.14 ( -0.51 )
ボリンジャーバンド
+2σ: $79.72/ -2σ: $70.56
幅: $9.16 ( +0.90 ) / 100日平均: $8.17
ボラティリティ
38.49 ( +3.04 ) / 100日平均: 24.06
にほんブログ村