原油相場は3営業日続落です。週明けの時間外取引は小動きに始まりましたが、欧州時間帯になると軟化して期近は6月中旬以来の$80/bbl大台割れとなりました。
7月22日の NYMEX WTI 原油先物の8月限は前日比35セント安の$79.78/bblで納会し、9月限引け後の時間外取引は$78/bbl台前半です。
新しい中心限月の9月限は先週末に既に$80/bbl大台を割っており、このところ8月限との逆ザヤが拡大気味となっていました。
逆ザヤは通常足元の需給逼迫を示すものですが、現在の状況はどちらかというと先行きの軟調を織り込んだもののような気がします。
OPEC+ の自主減産延長により今年第3四半期一杯は世界の石油需給バランスが供給不足となる見通しですが、その水準は6月の逼迫度に比べて緩和すると見られており、目先の原油相場を持ち上げるのが難しくなっています。そして、OPEC+ は10月以降段階的に減産を縮小する予定です。
そんな事もあって、投資銀行からは弱気な声も上がり始めました。
Morgan Stanley Sees Oil Prices Dropping to the Mid-$70s Next Year (OilPrice.com)
とはいえ、現在の予測では来年にかけて世界の需給バランスが大きく供給過剰となる可能性は高くなく、インフレによる商品価格水準の上昇もあって下げが深くなるとは思えません。
ただ、中国の需要減速は次第に市場参加者の心理に浸透しつつあり、場合によっては必要以上の弱気ムードを形成することも考えられます。
2024/7/22
NYMEX WTI Aug: $79.78/bbl ( -0.35 )
20日移動平均: $81.36 ( -0.17 )
ボリンジャーバンド
+2σ: $83.49/ -2σ: $79.23
幅: $4.25 ( +0.32 ) / 100日平均: $7.38
ボラティリティ
20.74 ( -0.79 ) / 100日平均: 20.96
にほんブログ村