原油相場は反発です。週明けの時間外取引は堅調に始まり、保ち合いを形成して下値の堅さを確認すると上放れました。

7月1日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.84高の$83.38/bblで、引け後の時間外取引は$83/bbl台半ばです。

 

世界的な需給バランスの供給不足継続が下支える中、地政学リスクを囃す声が市場のムードを強気優勢にしています。

とはいえEIA の推定では需給逼迫のピークは6月であったことや、レバノンで戦火が拡大しても原油輸送に直接影響が出るわけではないこともあり、上昇にも限度があると思われます。

 

サウジアラムコは8月積みのアジア向け原油公式販売価格を前月比60~80セント引き下げると市場では予想されています。前月に続く値下げは、先行き逼迫が緩むことをうかがわせます。

 

また、今週は米国独立記念日の祝日もあり、相場の勢いに水を差すということも考えられます。

 

ブルームバーグの調査によると、6月の OPEC 産油量は日量2,698万バレルで前月比同8万バレル減ということです。

 

先週末に熱帯性暴風雨クリスによる荒天の影響を受けたメキシコの海洋油田地帯ですが、今週末にかけてもハリケーン ベリルの接近で操業や輸送に支障がありそうです。

 



米国商品先物取引委員会 (CFTC) によると、6月25日時点のヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比24.4%増で前回の縮小から大きく拡大に転じています。売り玉が減る一方で買い玉は4月中旬以来の高水準です。

 (参考図表)

総取組高は前週比0.2%の増加で、4週振りの増加です。

2024/7/1
NYMEX WTI Aug: $83.38/bbl ( +1.84 )
20日移動平均: $80.17 ( +0.34 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $86.10/ -2σ: $74.23
 幅: $11.87 ( +0.62 ) / 100日平均: $7.57
ボラティリティ
 23.97 ( +0.38 ) / 100日平均: 22.01

にほんブログ村 先物取引ブログ 原油先物へ
にほんブログ村