原油相場は小動きです。利下げ観測などに支えられて終日$75/bblを上回る水準で推移したものの、$76/bblに到達すると戻りは一服となりました。

6月7日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比2セント安の$75.53/bblで、引け後の時間外取引は$75/bbl台前半です。

 

OPEC+ の自主減産延長で世界の需給バランスは均衡からやや不足の状態が続くと見られるものの、それだけで上昇トレンドを維持できるだけの規模の逼迫とは言えず、また10月以降は減産幅が次第に縮小して行くことが決まっていることから需要に対する思惑の影響力が増しています。

 

大幅な供給過剰は当面予想されないので下げがいつまでも続くことはないでしょうが、地政学リスクの支援もなく均衡から大きく離れない規模の供給不足では軟化を止めるのも容易ではありません。

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した6月4日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによる WTI 原油先物の買い越し幅が前週比25.9%減で4週振りの縮小となりました。買い玉は減り、売り玉も増加に転じています。

 (参考図表)

総取組高は前週比1.0%の減少です。

ベーカー ヒューズによると、6月7日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比4基減の492基でした。前年比は64基減少です。


中国税関総署によると、5月の同国の原油輸入量は日量1,110万バレル相当の4,697万トンで前年比8.7%減でした。前月は4か月振りの増加を示しましたが再びマイナスに転じ、年初来の累計は0.4%の減少です。

 

 

石油製品の輸出入は輸出の回復により90万トンの輸出超過となり、4か月振りに輸入超過だった前月から再び純輸出になりました。

2024/6/7
NYMEX WTI Jly: $75.53/bbl ( -0.02 )
20日移動平均: $77.28 ( -0.18 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $81.29/ -2σ: $73.28
 幅: $8.01 ( +0.10 ) / 100日平均: $7.23
ボラティリティ
 23.75 ( -0.07 ) / 100日平均: 22.71


にほんブログ村 先物取引ブログ 原油先物へ
にほんブログ村