原油相場は5営業日続落です。安値も切り下がりましたが高値が前日水準より大きく低下して終日$70/bbl大台前半に留まりました。

6月4日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比97セント安の$73.25/bblで、引け後の時間外取引は$72/bbl台後半です。

 

OPEC+ の減産幅縮小が、想像以上に市場参加者に対して心理的な影響を与えています。

需要期の第3四半期一杯は現行の日量220万バレルの自主減産も続くわけですから需給バランスはやや逼迫するはずですが、10月以降その重石が徐々に外れて行くことが確定しているため弱気ムード支配的な市場ではネガティブな側面の方に意識が偏ります。

 

コロナ禍で果敢な生産調整に踏み切って原油相場を支えて来た OPEC+ ですが、昨年末にはアンゴラが脱退し出口の見えない減産をいつまでも続けることは困難になりつつあります。

 

供給側の調整が緩むということは需要不安の影響力が増すことを意味し、地政学リスクの思惑によるプレミアムの剥げた相場は必要以上に売られやすい局面に入っていると考えられます。

 

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は160~190万バレル減少の事前予想に反し前週比405万バレル増加でした。クッシング原油在庫も同98万バレル増で、どちらも前回の減少から増加に転じています。

 

ガソリン在庫は予想を超える前週比403万バレル増、中間留分も前回に続き小幅の増加です。

2024/6/4
NYMEX WTI Jly: $73.25/bbl ( -0.97 )
20日移動平均: $78.05 ( -0.50 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $81.48/ -2σ: $74.61
 幅: $6.87 ( +1.66 ) / 100日平均: $7.15
ボラティリティ
 22.20 ( +0.13 ) / 100日平均: 22.93

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