原油相場は3営業日振りに反落です。前日引け後の時間外取引は底堅い展開となりましたが、$80/bblを超えることができず失望りが広がりました。
5月10日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.00安の$78.26/bblで、引け後の時間外取引は$78/bbl台前半です。
米国エネルギー情報局 (EIA) による今年第2四半期の世界の石油需給バランス見通しは3~4月の短観では日量90万バレル前後の供給不足でしたが、先日発表の5月短観では日量40万バレル弱の不足に修正されています。また、第3四半期の需給予測は3~4月の短観では若干の不足だったものが最新5月の予想では日量10万バレルの余剰です。
こうした需給見通しの変化に加えて中東情勢の波乱思惑の後退で、買い玉を持ったまま週末を過ごすことに不安を感じるプレーヤーが増えたのでしょう。また、ファンドは次第に売り玉を積み上げています。
引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した5月7日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比34.1%減で4週連続の縮小となりました。売り玉が1月中旬以来の10万枚超えの一方、買い玉は2月下旬以来の低水準です。
(参考図表)
総取組高は前週比2.4%増で、前回に続く増加となりました。
ベーカー ヒューズによると、5月10日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比3基減の496基でした。3週連続の減少で、前年比は90基減少です。
2024/5/10
NYMEX WTI Jun: $78.26/bbl ( -1.00 )
20日移動平均: $80.78 ( -0.27 )
ボリンジャーバンド
+2σ: $85.66/ -2σ: $75.90
幅: $9.76 ( -0.17 ) / 100日平均: $7.49
ボラティリティ
18.50 ( -0.19 ) / 100日平均: 25.07
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