原油相場は3営業日振りに反落です。前日引け後の時間外取引は頭重い展開で始まり、欧州時間帯から下げ幅を拡大し始めると利食いが広がりました。

3月20日の NYMEX WTI 原油先物4月限は前日比$1.79安の$81.68/bblで納会し、5月限引け後の時間外取引は$81/bbl台半ばです。

 

目新しい材料のないまま$80/bbl大台を維持する原油相場に対し、市場にはやや戸惑いも見られます。

第2四半期の需給バランス見通しがやや余剰寄りに修正されているため、第1四半期の逼迫予想を背景に続いてきた12月後半以降の上昇トレンドは、終わりのタイミングが不透明になっています。

 

当面の需給見通しが不足とはいえ、それ程大きな逼迫とは見られていません。そのため上昇には限界があって然るべきですが、下げる材料もない以上売る空気にはなり難いのが現状です。需要の衰勢がはっきりすれば環境も変わるでしょうが、今のところ顕在化していません。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は変わらずから60万バレルの増加予想に対し前週比195万バレルの減少となりました。同152万バレル減の API 統計と同様の傾向です。クッシング原油在庫は前週比2万バレル減と小幅の動きでした。

 

原油処理量は前週比日量13万バレル増で同1,500万バレル大台後半と、2月の水準からは次第に回復傾向です。とはいえ、春の定修期は明けておらず稼働率は87.8%に留まっています。原油輸入量は前週比日量79万バレル増に対し、輸出は同173万バレル増と大きく上回っています。

 

 

石油製品の総出荷量は3週振りに日量2,000万バレル大台を割りました。前年比もマイナスに転じやや不振な状況です。

2024/3/20
NYMEX WTI Apr: $81.68/bbl ( -1.79 )
20日移動平均: $79.62 ( +0.22 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $83.19/ -2σ: $76.05
 幅: $7.14 ( +0.24 ) / 100日平均: $8.79
ボラティリティ
 23.50 ( +1.52 ) / 100日平均: 31.67

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