原油相場は続落です。前日後半の反発局面を受けて時間外取引は堅調に始まりましたが、$80/bblで阻まれると失望感から下げに転じました。

3月8日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比92セント安の$78.01/bblで、引け後の時間外取引は$77/bbl台後半です。

 

第1四半期の需給バランス逼迫を背景にした買いはそろそろ終局で、新しいシナリオが無い限り$90/bblを目指す展開は困難な状況と思われます。

第2四半期以降の需給均衡化見通しに変化があれば支えられますが、そうでない場合は3月後半以降相応の下げが予想されます。

プラッツの調査によると、2月の OPEC 加盟12か国の産油量は日量2,658万バレルで前月比同9万バレル増でした。

リビアの生産量回復が前月比日量12万バレル増で貢献しており、生産調整対象9か国の供給量は同5万バレルの減少です。

 

ロシアなど非 OPEC の生産量も前月比日量9万バレル減少し、OPEC+ 全体の産油量は日量4,121万バレルで前月比変わらずでした。生産目標に対しては日量18万バレルの超過となっています。

 

ベーカー ヒューズによると、3月8日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比2基減の504基でした。3週振りの減少で、前年比は86基の減少です。


引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した3月5日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比4.8%増で4週連続の拡大です。買い玉も減っているのですが、売り玉がそれ以上に減りました。

 (参考図表)

総取組高は前週比1.0%の減少で、4週連続の減少となっています。

2024/3/8
NYMEX WTI Apr: $78.01/bbl ( -0.92 )
20日移動平均: $77.85 ( +0.02 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $79.63/ -2σ: $76.06
 幅: $3.57 ( -0.37 ) / 100日平均: $9.40
ボラティリティ
 21.07 ( -1.93 ) / 100日平均: 33.15

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