原油相場は4営業日振りに反落です。週明けの時間外取引は中東情勢を受けて$79/bbl台の堅調で始まりましたが、買いが続かず頭重いムードとなり、中国の需要に対する不安で下げに転じています。

1月29日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.23安の$76.78/bblで、引け後の時間外取引は$76/bbl台後半です。

 

足元の需給バランスが引き締まっている以上、当面の原油相場は底堅い展開になり易い環境にあります。中東情勢の緊張はそうした状況で買いを招くのには有用でしょうが、$80/bbl大台に達しなかったことから市場には一服感が広がっています。

 

そうすると、今度は需要不安が台頭します。

香港高裁が中国恒大集団に清算命令を出したことで、市場には不安が高まりました。

 

とはいえ、中国の不良債権処理が直ぐに進むことは考え難く、こうした経済危機は権力闘争に利用されながら本質が先送りされ国家破綻するまで膨れ上がるのは中華王朝の歴史が示す通りです。

 

中国の需要が世界を牽引するということはもう無いのでしょう。インドなど他の新興国がリードするようになるだけですが、ここ数年中国の需要を過度に期待してきた市場が今度は過度な弱気になる可能性もあります。

2024/1/29
NYMEX WTI Mar: $76.78/bbl ( -1.23 )
20日移動平均: $74.36 ( +0.26 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $78.52/ -2σ: $70.19
 幅: $8.32 ( +0.47 ) / 100日平均: $10.71
ボラティリティ
 28.98 ( -1.77 ) / 100日平均: 32.17

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