原油相場は続伸です。米英軍によるイエメンのフーシ派拠点攻撃は WTI 相場を$75/bbl台に運んだものの、紅海航行の安定化につながるとの憶測で上げ幅を大きく削っています。


1月12日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比66セント高の$72.68/bblで、引け後の時間外取引は$72/bbl台後半です。

 

地政学リスクによる買いは、実際の供給に影響が出ない限り一時的なものに過ぎません。ただ、足元の需給が引き締まっているため、原油相場は買い材料に反応し易い環境にあります。
 

ベーカー ヒューズによると、1月12日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比2基減の499基でした。前年比は124基の減少です。昨年第4四半期以降、500基を挟んだ動きが続きます。

中国税関総署によると、12月の同国の原油輸入量は日量1,143万バレル相当の4,836万トンで前年比0.6%増でした。通年の輸入量は同11.0%の増加です。過激なコロナ対策で落ち込んだ前年より増加とはいえ、輸入の傾向は明らかに頭打ちとなっています。

 

 

石油製品の輸出入は輸入の大幅増加で12万トンの輸入超過となりました。純輸入になったのは8か月振りです。


引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した1月9日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比36.6%増で再び拡大に転じました。

 (参考図表)

総取組高は前週比0.7%の増加です。

2024/1/12
NYMEX WTI Feb: $72.68/bbl ( +0.66 )
20日移動平均: $72.55 ( +0.01 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $75.11/ -2σ: $69.98
 幅: $5.13 ( -0.67 ) / 100日平均: $10.74
ボラティリティ
 31.35 ( -0.11 ) / 100日平均: 31.36

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