原油相場は続伸です。先週の軟調から一転中東情勢の緊張でショック高となりましたが、戻りは$80/bbl大台半ばで一服しています。
10月9日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$3.59高の$86.38/bblで、引け後の時間外取引は$86/bbl半ばです。
ハマスの攻撃に対するイランの関与の可能性は否定できず、戦火の拡大によるイランの供給懸念が取り沙汰されています。
イラン産油の供給障害は制裁を続けている欧米には直接影響しませんが、購入を続ける中印などの代替原油調達が市場に響きます。
イランの産油量はこのところ前年比15%程度増加の傾向を示してきたため、供給に問題が生じるとただでさえ逼迫気味の世界の需給バランスに少なくない影響を与えかねません。
ただ、そうなった場合サウジアラビアなどの自主減産が早期解除される可能性もあります。
現状ではサウジはイスラエルとの国交正常化交渉を打ち切ったものの、双方に自重を呼びかけており積極的に戦争に関与するような姿勢は示していません。
今のところ中東原油の全面的な供給不安にはつながっていない辺りに、原油相場の戻りの限界も感じられます。
2023/10/9
NYMEX WTI Nov: $86.38/bbl ( +3.59 )
20日移動平均: $87.35 ( -0.10 )
ボリンジャーバンド
+2σ: $93.13/ -2σ: $81.58
幅: $11.55 ( +0.14 ) / 100日平均: $9.21
ボラティリティ
33.50 ( +3.98 ) / 100日平均: 28.35
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