原油相場は6営業日続伸です。8月の月間足も陽線となり、これで3か月連続です。今年前半まで続いた供給過剰の終息を受けた動きとしては自然な展開とも言えますが、需給バランス転換の根拠である中国の需要には不透明感が深まっています。
8月31日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.00安の$83.63/bblで、引け後の時間外取引は$83/bbl台半ばです。
ロイターの調査によると、8月の OPEC 産油量は日量2,756万バレルで前月比同22万バレル増となった模様です。自主減産の継続で生産調整対象10か国の生産量は前月比日量1万バレル減だったものの、イランの供給量が2018年以来の高水準となったとされます。
市場では、サウジアラビアやロシアが自主減産を10月も続ける見通しであることが好感されています。
しかし、多くのアナリストが強気の予測を行う背景はこうした減産が中国の需要の伸び悩みを相殺するからとされ、中国の需要が頭打ちとなっていることは共通認識となりつつあります。
今のところ、各機関の需給予測で中国の需要に対する楽観視は公式には崩れていません。ただ、当面の原油相場の強気予想は中国の需要の伸びに強く依存していることには注意する必要があるでしょう。
2023/8/31
NYMEX WTI Oct: $83.63/bbl ( +2.00 )
20日移動平均: $80.68 ( +0.31 )
ボリンジャーバンド
+2σ: $83.78/ -2σ: $77.58
幅: $6.20 ( +0.34 ) / 100日平均: $10.27
ボラティリティ
21.05 ( -0.20 ) / 100日平均: 32.17
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