原油相場は3営業日振りに反落です。継続してきた高値の更新に失敗して失望感から利食い売りが膨らんだものの、$70/bbl大台割れでは支えられました。
6月17日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.11安の$71.04/bblで、引け後の時間外取引は$71/bbl台前半です。
世界的な需要の回復期待に変化はないものの、上昇が行き詰まると変異株の感染拡大やドル高などが市場参加者の不安心理を煽ります。
米国石油協会 (API) の6月月報によると、5月の全米の石油製品総出荷量は日量1,982万バレルで前年比23.1％増でした。年初来の累計では同6.8％の増加です。5月の数字は2019年比では2.0％のマイナスです。
5月の国内産油量は日量1,101万バレルで前年比9.9％増。しかし2019年比では9.1％減少です。原油と製品を合わせた総輸入量は日量874万バレルで前年比12.7％増ですが、2019年比では10.8％の減少です。
API の第2四半期アウトルックによると、直近の世界のリグ稼働数はコロナ禍前の3分の１の水準に留まり、エネルギー投資も半減しています。
この回復の鈍さは、当面の供給能力増加のペースを抑えそうです。
米国ハリケーン センターによると、メキシコ湾南部に発生した熱帯性低気圧が暴風雨に成長して土曜にはルイジアナ州の海洋油田集積地に接近する模様です。
大きくはないでしょうが、生産や輸送への影響も懸念されます。
2021/6/17
NYMEX WTI Jly： $71.04/bbl ( -1.11 )
20日移動平均： $69.02 ( +0.21 )
ボリンジャーバンド
+2σ： $74.40/ -2σ： $63.63
幅： $10.77 ( -0.58 ) / 100日平均： $8.03
ボラティリティ
21.49 ( -2.75 ) / 100日平均： 31.95
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