原油相場は反発し、連日の高値更新となっています。前日引け後の時間外取引は底堅い展開で、欧州時間帯からは上昇が始まりました。

6月15日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.24高の$72.12/bblで、引け後の時間外取引は$72/bbl台半ばです。

 

新型コロナウイルスのワクチン接種進展による需要回復期待が、引き続き原油相場を支えています。

OPEC+ が減産を止めれば需給バランスは崩れますが、当面は段階的な増産の慎重姿勢が予想されるため、新規材料で需要期待が崩れる以外に価格の下振れリスクは見込まれません。

 

サウジアラビアは世界的な需要の回復を受けて生産量を日量1,000万バレルに戻す方針ですが、今年末にかけての予定と言います。

 

 ■ Saudi Arabia To Boost Oil Production To 10 Million Bpd As Prices Rise (OilPrice.com)

 

ただ、需要のコロナ禍前への回復が来年後半と推測されるため、今年末までに歴史的減産を終えると需給バランスは緩むことになります。

 

18日の大統領選挙を前に何等かの合意を得ると予想されたイラン核協議には、まだ進展がありません。市場はイランの供給増についての懸念を次第に評価しなくなっています。

 

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は290~420万バレル減少の予想を大きく超える前週比854万バレル減でした。原油在庫は4週連続の減少で、累計の減少幅は1,640万バレルとなりました。クッシング原油在庫も同153万バレル減っています。

 

製品在庫は揃って小幅の増加となりました。

2021/6/15
NYMEX WTI Jly: $72.12/bbl ( +1.24 )
20日移動平均: $68.45 ( +0.39 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $73.90/ -2σ: $63.00
 幅: $10.91 ( +0.72 ) / 100日平均: $7.99
ボラティリティ
 24.88 ( +0.21 ) / 100日平均: 32.01

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