原油相場は反発です。前日引け後の時間外取引は軟調に始まりましたが、$69/bbl台前半で支えられると上昇に転じ、OPEC 月報で需要の回復見通しが伝えられると$70/bbl台半ばに達しました。
6月10日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比33セント高の$70.29/bblで、引け後の時間外取引は$70/bbl台前半です。
OPEC の6月月報によると、2021年の世界の石油需要見通しは日量9,658万バレルで前回の予想から同12万バレルの上方修正でした。2021年の OPEC 原油を除く世界の石油供給見通しは日量6,373万バレルで前回から同13万バレルの上方修正です。
OPEC 推定の5月の世界の総石油供給量は日量9,367万バレルで前月比同63万バレル増、二次ソースによる OPEC 推定産油量は日量2,546万バレルで前月比同39万バレル増加です。
今年第2四半期の OPEC 原油必要量は日量2,709万バレルと推定され、5月の生産量では同160万バレルの不足となっています。需要の順調な回復により第3四半期の必要量は同2,866万バレルとなることが予想されています。
需給バランスは次第にタイトになる見通しですが、コロナ禍前の OPEC 産油量は日量3,000万バレルを超えていたため、減産幅が大きく縮小すれば早期に終息する状況という危うさもあります。
2021/6/10
NYMEX WTI Jly: $70.29/bbl ( +0.33 )
20日移動平均: $67.44 ( +0.30 )
ボリンジャーバンド
+2σ: $72.23/ -2σ: $62.64
幅: $9.59 ( +0.54 ) / 100日平均: $7.95
ボラティリティ
28.91 ( -0.16 ) / 100日平均: 32.08
