原油相場は3営業日振りに反落です。前日引け後に年初来の高値を更新したものの、IMF による2019年の世界の経済成長見通し下方修正などを受けて利食いに圧されました。

4月9日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比42セント安の$63.98/bblで、引け後の時間外取引は$64/bbl台前半です。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、2019年の世界の石油需要見通しは1億138万バレルで前回の予想から同1万バレルの下方修正、2020年の需要予測は日量1億283万バレルで前月予想から同2万バレルの下方修正でした。

 

一方、2019年の世界の石油供給見通しは日量1億152万バレルで前回から同5万バレルの下方修正、2020年の供給予測は日量1億321万バレルで前回より同7万バレルの下方修正となっています。

 

前月の予想より余剰幅が縮小したとはいえ、向こう2年間の需給バランスは若干の供給過剰という予測です。

供給不足が今年第1四半期で終了という見方は、今後の相場動向に対し重石となりますね。需給均衡であれば、WTI 相場が$60/bblを大きく超えて上昇する根拠を持ちません。

 

 

EIA 推定の3月の世界の総石油供給量は日量1億6万バレルで前月比同25万バレル減、推定需要量に対して同71万バレル不足しています。3月の OPEC 産油量の推定は日量3,012万バレルで前月比同44万バレル減。5か月連続の減少で昨年10月の水準からは既に日量200万バレル減っています。

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は230~280万バレル増加の予想を上回る前週比409万バレル増でした。クッシング原油在庫は同130万バレル減っています。

 

製品在庫はそれぞれ予想を超える減少を示し、特にガソリンの前週比710万バレル減は2017年10月以来最大の減少幅を記録しました。


2019/4/9
NYMEX WTI May: $63.98/bbl ( -0.42 )
20日移動平均: $60.75 ( +0.34 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $64.52/ -2σ: $56.97
 幅: $7.55 ( +0.07 ) / 100日平均: $9.21
ボラティリティ
 18.43 ( +0.48 ) / 100日平均: 35.76

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