原油相場は3営業日振りに反発です。朝方は予想以上の米国原油在庫増で軟化しましたが$60/bblに支えられ、午後は緩やかな戻りとなりました。

3月14日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比25セント高の$60.96/bblで、引け後の時間外取引は$60/bbl台後半です。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は200~250万バレル増加の予想を上回る前週比502万バレル増でした。2月以来最大の増加幅です。クッシングの原油在庫も12週振りに増加となりました。

 

原油処理量は前週より日量43万バレル増えていますが季節的に低水準にあるため、増勢が続く国内産油量や日量700万バレル大台後半の輸入量に対しては相対的に少ないのでしょう。

 

 

石油製品の総出荷量は2週連続の増加で日量2,100万バレルに迫っており、前年比は12週連続のプラスです。出荷好調を受けて製品在庫は予想を超える減少となっています。

 

OPEC の3月月報によると、2018年の世界の石油需要見通しは日量9,863万バレルで前月の予想より同3万バレルの上方修正、一方 OPEC 原油を除く世界の石油供給見通しは日量5,953万バレルで前回から同28万バレルの上方修正です。

米国の生産予想の上方修正により、OPEC 原油の必要量は縮小見通しです。

 

OPEC 推定の2月の世界の総石油供給量は日量9,820万バレルで前月比同37万バレル増。一方、二次ソースによる2月の OPEC 推定産油量は日量3,219万バレルで前月比同8万バレル減少です。OPEC 産油量は5か月連続の減少となりました。

 

 

OPEC 月報のデータから推定される今年第1四半期の OPEC 原油必要量は日量3,160万バレル、第2四半期は同3,200万バレルです。2月の推定生産量ではやや余剰ということになりますね。

 

中国国家統計局によると、1~2月の同国の原油処理量は日量1,140万バレル相当の9,340万トンで、前年比7.3%増でした。昨年第4四半期よりは減速とはいえ、比較的高い前年比の伸びが続きます。

 

 

同期間の国内産油量は前年比1.9%減少ですが輸入が同10.8%増えており、原油需給バランスは1~2月累計で1,000万トンを超える供給過剰となっています。

2018/3/14
NYMEX WTI Apr: $60.96/bbl ( +0.25 )
20日移動平均: $61.70 ( -0.08 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $63.66/ -2σ: $59.74
 幅: $3.92 ( -0.56 ) / 100日平均: $5.94
ボラティリティ
 23.92 ( -0.01 ) / 100日平均: 19.76

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