原油相場は続伸です。引き続き減産期待が支援するものの、レンジ圏を離れる程の動きにはなりません。

1月20日の NYMEX WTI 原油先物の2月限は前日比$1.05高の$52.42/bblで納会し、3月限の引け後時間外取引は$53/bbl台前半です。

 

本日から開催予定の減産遵守管理委員会を前に買い方が優勢とはいえ、大きな上げには繋がっていません。

 

サウジアラビアのファリハ石油相は、OPEC と非加盟国とで合意した減産幅日量180万バレルのうち1月には同150万バレルの削減が実行されると述べています。

 

 ■ Saudi Arabia's Falih says 1.5 million barrels/day cut from market in January (Reuters)

 

また、同氏は2017年のシェール オイルの増産幅を、日量20~30万バレルと控えめに予想しています。

 

ベーカー ヒューズによると、1月20日時点の北米の油井リグ稼働数は前週比29基増で551基となっています。大きく増えたとはいえ、まだ総数は産油量に決定的な影響を与える規模ではないでしょう。

 

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した1月17日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比23.4%増で3週振りに大きく拡大しました。

 (参考図表)

 

買い玉が大幅に増加すると共に売り玉が大きく減り、買い越し幅は過去最大を更新しています。総取組高は前週比3.0%増で4種連続の増加です。

 

オイルムーブメンツによると、2月4日までの4週間にアンゴラ以降の参加国を除く OPEC 加盟10か国が出荷する石油量は日量2,391万バレルで、1月7日までの前期間に比べて同58万バレル減少です。

 

12月から1月初めにかけての減産前の駆け込み出荷が収束し、出荷量は前年並みとなっています。

 

中国国家統計局によると、12月の同国の原油処理量は日量1,130万バレル相当の4,782万トンで過去最高を更新し、前年比は3.7%増となっています。2016年の年間平均は日量1,083万バレルで、前年比2.8%増という結果です。2015年の伸び率は3.8%、2014年は5.3%でした。

 

 

12月の中国の原油需給バランスは499万トンの供給過剰です。2016年通年では3,761万トンの余剰が主に戦略備蓄として積み上がっています。この1年間に2016年の年間平均原油処理量で考えて25日分の備蓄が増えたことになります。

 

2016年の年間の原油生産量は前年比6.9%減で、税関による輸入量は前年比13.6%増でした。

 

2017/1/20
NYMEX WTI Feb: $52.42/bbl ( +1.05 )
20日移動平均: $52.17 ( +0.03 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $54.06/ -2σ: $50.28
 幅: $3.78 ( -0.02 ) / 100日平均: $7.30
ボラティリティ
 26.73 ( +1.00 ) / 100日平均: 35.92

 

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