原油相場は4営業日続落です。出来高は低調に留まり、弱気ムードが優勢な中で高値・安値共に切り下がる展開となっています。

7月26日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比21セント安の$42.92/bblで、引け後の時間外取引は$42/bbl台半ばです。

世界銀行は、四半期レポートで2016年の原油価格見通しを前回の$41/bblから$43/bblへと上方修正しています。世界の石油需要の伸びが第2四半期も引き続き堅調という推定が背景になっています。

世銀によると、今年第1四半期の需要の伸びは前年比1.7%増で、第2四半期も同1.5%の伸びを維持しているということです。

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ただ、昨年通年成長率である前年比2.0%増に比べると若干減速しており、その辺りが大きな価格上昇の見込めない要因でしょうか。

新華社によると、6月末の中国の商業原油在庫は前月比0.5%増でした。2か月連続の小幅増加です。6月は原油処理量が過去最高を更新する一方で国内産油量の減少や輸入の伸びの鈍化があったものの、在庫は減っていません。

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一方、石油製品在庫は前月比2.9%減でした。灯油在庫は増えたものの、ガソリン在庫が同0.6%減で軽油は同6.4%減となっています。軽油在庫は2月に38.3%と大きく増えた後、4か月連続で減少しています。

政府統計によると中国の軽油の生産量は10か月連続で前年割れしており、その分ガソリン生産が増えているものの、6月は気温が高くエアコンの稼働によって乗用車のガソリン消費が増えたと推測されます。

在庫変動を考慮して当ブログが算出した6月の中国の純国内石油需要は、日量1,109万バレルで前年比6.1%増でした。10か月来の高水準で、同月の原油処理量である同3.2%増や米国EIA推定による中国石油需要の同3.5%増よりも堅調な伸びを示しています。

引け後に米国石油協会(API)が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は160~260万バレル減少の予想を下回る前週比83万バレル減でした。原油在庫は2週連続の減少で、今日発表されるEIA統計も同様に減少するなら、そちらは10週連続の減少となります。

一方、中西部クッシングの原油在庫は前週比140万バレル減少で、ジェンスコープの予想の110万バレル減を上回っています。

2016/7/26
NYMEX WTI Sep: $42.92/bbl ( -0.21 )
20日移動平均: $45.48 ( -0.27 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $49.11/ -2σ: $41.85
 幅: $7.26 ( +0.52 ) / 100日平均: $7.35
ボラティリティ
 42.94 ( -0.79 ) / 100日平均: 41.00

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