原油相場は大きく反落です。英国EU離脱の決定を受けて前日引け後の時間外取引で急落した後、$47/bblで支えられると小動きの展開になりました。

6月24日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.47安の$47.64/bblで、引け後の時間外取引は$47/bbl台半ばです。

英国の国民投票に対しては残留の楽観見通しを裏切る結果でしたが、下げの値動きはレンジ圏内での目先の方向性に合致していたこともあって、原油相場は混乱と言えないでしょう。

また、大きなニュースにも関わらず下値が$45/bblにも到達せず、原油相場が目先に保ち合いを抜けるのはかなり困難であることをうかがわせます。

ベーカー ヒューズによると、6月24日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比7基減少で4週振りに減りました。一部のシェール オイル産地では若干減っているようですが、まだ傾向が固まっていないのでしょうか。

引け後に米国商品先物取引委員会(CFTC)が発表した6月21日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比18.5%増で5週振りに拡大です。前週大きく増えた売り玉の縮小が目立ちます。

 (参考図表)

総取組高は前週比2.7%減で、4週振りの減少です。

新華社によると、5月末の中国の商業原油在庫は前月比0.9%増でした。3か月振りに小幅増加です。
石油製品の在庫は前月比1.7%減で、うちガソリンが同1.4%増、軽油は同5.4%減となっています。
ガソリンの増加と軽油の減少はこのところの傾向です。ただ、2桁増だったガソリン在庫の増勢が減速しています。

China160625

政府統計によると5月中の中国の原油需給バランスは輸入の堅調と処理量の落ち込みで490万トンの供給過剰ですが、その大半が戦略備蓄に回っていることが証明されました。

中国の商業原油在庫は現在、前年水準を10%余り下回る水準です。一方、製品在庫は前年比5%増で、かなり高い水準にあります。

2016/6/24
NYMEX WTI Aug: $47.64/bbl ( -2.47 )
20日移動平均: $48.57 ( -0.10 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $50.73/ -2σ: $46.41
 幅: $4.32 ( +0.18 ) / 100日平均: $7.70
ボラティリティ
 33.50 ( +4.79 ) / 100日平均: 48.69

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