原油相場は小動きです。ドル高ユーロ安による圧迫や需要に対する不透明感などの弱材料とイラン情勢などのサポートとに上下の動きを制限され、狭いレンジでの往来に終始しています。

2月14日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比30セント高の$97.31/bblで、引け後の時間外取引は$97/bbl台前半です。

日本の第4四半期GDPは前期より改善したものの予想ほどは良くなく、欧州のGDPは前期から予想以上の悪化ということで石油需要にも不安が募ります。
一方で米国の新規失業保険申請件数は予想より良い数字で、EIA統計に示された石油需要の底堅さと相まって強材料となっています。

米国は先延ばしされた債務上限問題がいずれ再燃するのでしょうが、今のところ原油相場にはポジティブな要素の方が多いようです。

イランの核開発を巡っては、IAEAと同国との協議は今月も大きな進展が無かったようです。
国連の求めるパルチン軍事基地への立ち入り調査は、引き続きイラン側が受け入れません。

 ■ Nuclear Watchdog Says No Deal Reached With Iran (The New York Times)

イランと欧米など6か国とは今月26日にカザフスタンで協議を行う予定ですが、何らかの進展はあるのでしょうか。先に米国が提起した二国間協議にイランが応ずる気配もなく、まだしばらくは平行線の話し合いが続く可能性も高いと思われます。

イランによる核開発の進行に焦りを募らせるイスラエルがいつまで攻撃を我慢できるのか懸念されるところですが、曲がりなりにも協議が継続している間は軍事行動もとり辛いでしょう。

米国の産油量は日量700万バレルを超えて20年来の高水準となり、さらに増加を予想されています。
北米の産油量拡大はシェール革命によるものですが、環境破壊を懸念されながらもエネルギー業界への規制は政治的に困難なため今後も予測通り増産は進むものと思われます。

プライスウォーターハウスがシェール・オイル増産による経済効果で今後20年間に世界のGDPが3%以上押し上げられるとのレポートを発表し、シェール革命の推進を支援しています。

 ■ シェールオイルで世界GDP年3.7%押し上げも、印日に恩恵 (ロイター)

シェール革命によって世界の石油や天然ガスの需給構造が劇的に変化しつつあるのは確かで、従来型の石油供給には全世界で日量8,900万バレル前後の壁があり世界経済の成長により需要がその水準に近づくと原油価格が高騰して景気を冷やすという構造でしたが、今の産油量は軽々と日量9,000万バレルを超えています。

過去半年余りでOPECが日量100万バレル以上の減産を行っているにも関わらず原油相場の上値は重く、WTI 相場は昨年9月以来一度も$100/bblを超えていません。
イラン問題も、制裁による同国の原油輸出減少はあまり原油相場に影響を与えていませんね。

石油連盟によると、日本の先週の原油処理量は日量371万バレルで3週振りに前年比プラスとなりました。
前2週は日量370万バレルの大台を割れて、それまで7週続けて前年比増加を示した回復基調が崩れるのかと懸念されましたが、結局支えられています。

一方、電気事業連合会によると、1月の電力10社による火力発電用の重・原油を合わせた石油消費量は日量61万バレルで前年比3.8%減でした。発電用石油消費量の前年割れは2010年10月以来のことです。
原発停止を受けた節電により発受電電力量が前年比1.7%減となったことが要因で、LNGの消費量も前年比1.5%減の516万トンとなっています。

2013/02/14
NYMEX WTI Mar: $97.31/bbl ( +0.30 )
20日移動平均: $96.11 ( +0.13 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $97.75/ -2σ: $94.47
 幅: $3.27 ( -0.50 ) / 100日平均: $7.37
ボラティリティ
 12.06 ( -0.36 ) / 100日平均: 21.36

にほんブログ村 先物取引ブログへ