原油相場は3営業日続伸です。ただ、米国原油在庫が驚きの大幅減少となり欧州中銀の流動性供給が信用懸念を緩和しましたが、$100/bblの大台には届きませんでした。

12月21日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.43高の$98.67/bblで、引け後の時間外取引は$98/bbl台後半です。

この時期は年末に向けた課税回避の在庫圧縮で原油相場は減るのが通例ですが、今回の減少幅の日量1,057万バレルは2001年初め以来の大幅減少で、在庫水準もリーマンショック後の2008年末以来となる低水準となっています。

また、クリスマスの休暇を前にした石油製品の出荷増も製品在庫を抑えていますね。

ただ、原油在庫大幅減少の主因である日量758万バレルという原油輸入の低水準には目先反動も予想されることや、クリスマス前の石油製品出荷の増勢も休み明けには反動がありそうなことから、季節要素の大きい直近の在庫統計を受けて余り強気になるのも危険という雰囲気です。

前年比4.4%減と引き続きマイナスに留まる先週の全米のガソリン消費量が、現実の消費は盛り上がっていないことを示していますし。

また、予想を上回るECBの資金供給も、信用収縮は回避させてもスペインやイタリアの国債購入に向かって信用不安を解消させることは期待薄との認識もあって、ドルがユーロに対して反発していることも原油相場には圧迫要素ですね。

プラッツ推定による中国の11月の純内需である顕在石油需要は、日量954万バレルで前年比2.6%増でした。
2月の日量958万バレル以降減少傾向だった中国の石油需要ですが、10月と11月は反発しています。

油を売る日々-Platts111222

電力不足による軽油需要の増加が石油需要を支えているようですが、12月に入って電力価格が引き上げられ石炭相場が軟化していることは軽油需要を頭打ちにしていそうですね。

また、日本エネルギー経済研究所が短期エネルギー需給見通しを発表し、来年夏以降の原発稼働再開があるケースと無いケースに分けて2012年の日本のエネルギー需要について予測しています。

エネ研は原発が運転再開された場合の2012年のGDP成長率を前年比1.9%増、再開されない場合は今年以上の節電による産業活動の抑制で同0.1%増に留まるとしています。
最終エネルギー消費は原発運転のケースだと前年比1.1%増、原発停止だと0.2%減となるようです。

原発運転の場合2012年の電力販売量は前年比2.8%増の9,177億kWhで燃料油販売量は同3.9%減の日量323万バレルになる見通し、原発停止の場合は電力販売量が前年比1.5%増の9,055億kWhで燃料油販売量は同1.8%増の日量343万バレルとなるとの予想です。

原発稼働再開の有無による日本の石油消費量の差は、日量20万バレル弱ということですね。

2011/12/21
NYMEX WTI Feb $98.67/bbl ( +1.43 )
20日移動平均: $97.24 ( +0.15 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $102.21 / -2σ: $92.26
 幅: $9.95 ( +0.01 ) / 100日平均: $13.56
ボラティリティ
 29.14 ( +0.20 ) / 100日平均: 35.68

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