原油相場は、先週木曜から挑み続けた$95/bbl超えにとうとう成功しました。

ギリシャのデフォルトから欧州の主要銀行が連鎖破綻するとの憶測が9月末にWTI 相場を$80/bbl割れに沈めましたが、その後様々な曲折を経ながら最悪の危機を回避している欧州情勢は原油相場を$100/bbl近辺に運ぶのでしょうか。

イランの核開発を巡る緊張も、原油相場の下値を支えます。過去の例では、イラン革命やそれに続くイラン・イラク戦争の際は原油価格がそれまでの$15/bbl前後から$30/bbl大台半ばに高騰していますから、今後の展開が気がかりですね。

11月7日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.26高の$95.52/bblで、引け後の時間外取引は$95/bbl台後半です。

たとえ目先の危機を回避したところで欧州の景気回復は困難で、石油需要は低下する可能性が高いと見られるため、原油相場の長期的な上昇を予想する市場参加者は多くありません。

それでも下げ渋るため、相場はジリジリと上げ基調になっていますね。

足元の米国のマネーサプライは、サブプライム危機が表面化し始めた2007年初めに比べて35%増加しています。消費者物価指数は同期間に12%上昇しました。

それだけドルの減価が進んでいることを示していますから、現在の原油相場はドルの流通量が増大する前の感覚では$70~$80/bblに相当するのかもしれません。

長期的にはこれ以上の上昇は需要への影響が大きくなりそうですが、短期的には勢いが価格を動かしますから$100/bblにタッチしないと収まらないのかもしれませんね。

プラッツの推定によると、10月のOPEC加盟12か国による産油量は日量3,005万バレルということで、前月比同5万バレルの増加です。

リビアの生産量が前月比日量26万バレル増の同35万バレルとなり、サウジアラビアなどの減産分よりも多くなった模様です。

一方、中国の年末に向けた原油需要は堅調と伝えられます。
石炭価格の高騰で電力価格との逆ザヤによる損失が拡大することから電力会社の発電意欲は低く、全国的に電力不足が深刻化すると見られているため、自家発電用の石油燃料への需要が予想されています。

 ■ 全国四季度或缺电4000万千瓦 (生意社)

日本でも原発停止の長期化や新たな定期検査による停止で、冬の電力需要期の火力発電向け石油需要増が見込まれています。

2011/11/7
NYMEX WTI Dec $95.52/bbl ( +1.26 )
20日移動平均: $90.56 ( +0.52 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $97.85 / -2σ: $83.28
 幅: $14.57 ( +0.42 ) / 100日平均: $13.50
ボラティリティ
 32.00 ( -0.93 ) / 100日平均: 36.13

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