原油相場は4営業日続伸です。独仏が欧州の銀行に対する支援を進めることで合意したことから市場に安心感が広まったうえ、OPECなど産油国の減産観測が相場を下支えます。

10月10日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.43高の$85.41/bblで、引け後の時間外取引は$85/bbl台後半です。

WTI 相場は完全に20日移動平均線を上回り、ボリンジャーバンドの上限に頭を抑えられるまでは強保ち合いとなる可能性が高くなっています。

$90/bblを抜けて更に上昇を続ければ相場の基調転換となるのでしょうが、今のところそこまでの支援材料があるようには思えませんね。

デクシア銀行の破綻が混乱なく処理される見通しで、信用危機に対する不安はやや後退しています。
ユーロも対ドルで大幅に戻しており、原油相場を支えますね。

とはいえ、今後表面化するかもしれない新たな銀行の危機をどこまで支えられるかわかりませんから、一時的な戻りという感じが拭えません。

一方、サウジアラビアのヌアイミ石油相によると、同国は9月の産油量を前月比日量40万バレル削減して同939万バレルとしたといいます。

供給過剰を回避するためにOPEC加盟国はさらなる減産を行うかもしれませんね。

More Gulf oil output cuts likely (Gulf Times)

新たな輸出ターミナルを建設中のイラクからの輸出量は増加傾向で、内戦によって大幅に落ち込んだリビアの産油量も予想より早く回復する見通しです。

リビア内戦による供給減を埋めるために増産を続けてきたサウジアラビアやUAEなどは、先進国の景気減速も受けて需給の緩みを回避するために一段の減産を余儀なくされそうですね。

プラッツの調査では、9月のOPEC加盟12か国による産油量は日量3,000万バレルで前月比同13万バレル減少です。
サウジとナイジェリアなどの減産がイラクやリビアなどの増産を上回ったといいます。

プラッツはリビアの産油量について、9月は平均して日量9万バレルで足元は同35万バレル前後となっていると推定しています。

ところで、中国は8日付けで今年に入って初めて石油製品の公定小売価格を3.5~3.9%引き下げました。
公定小売価格は国際相場の推移を基に決められますが、5月以降の国際相場の軟調にも関わらずここまで引き下げが行われてきませんでした。

小売価格引き下げによってペトロチャイナとシノペックの2大国有企業の精製部門赤字は拡大するものと予想され、原油価格と製品価格との逆ザヤで民営企業の石油製品生産は引続き抑制されるものと思われます。

にも関わらず需給タイトによる混乱が生じていないところに、足元の中国の石油需要がうかがえますね。

なお月曜はコロンブス・デーの祝日のため、今週はAPI やEIAの週間統計の発表が1日遅れます。

2011/10/10
NYMEX WTI Nov $85.41/bbl ( +2.43 )
20日移動平均: $82.91 ( +0.26 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $90.97 / -2σ: $74.84
 幅: $16.13 ( -0.46 ) / 100日平均: $13.12
ボラティリティ
 47.06 ( +1.07 ) / 100日平均: 35.52

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