米国エネルギー情報局(EIA)発表の週間在庫統計(単位:1,000bbl)
             2010/7/9  前週比  前年同期比
在庫
 原油          353,096   -5,058   +8,612
 ガソリン        221,036   +1,601   +6,458
 ジェット燃料      47,769    -428   +4,455
 中間留分       162,640   +2,943   +3,349
 重油           41,343   -1,305   +5,603
 原油クッシング在庫  36,119   +314   +5,316

原油輸入(日量)     9,281    -132    -268
原油処理量(日量)   15,469    +241    +364
製油所稼働率       90.5    +0.7p    +2.6p

原油在庫は前週比506万バレルと、予想を大幅に上回る減少です。3週連続の在庫減少ですね。前々週まで+10%を超えていた過去5年平均との乖離は、+6.9%と3月前半の頃の水準に戻りました。
APIの数字は174万バレルの増加でしたが、熱帯性低気圧による原油供給障害の影響や製品在庫の増加振りを考えると、減少の方が理にかなっています。

ガソリン在庫は前週比160万バレル増で中間留分が294万バレル増とかなり増えています。今年は当たり年とも予想されているハリケーンの季節到来なので、原油の供給障害を恐れて製品在庫を積み増ししているのでしょうか?

製品在庫増を裏付けるように、製油所稼働率は90.5%と高水準です。ただ、製品の在庫増は消費が今ひとつという証明でもありますね。EIAによると需要減退見通しから米国の製油所精製能力は2003年以来初めて減っている ようです。前年に比べて稼働率が高いのはそういう理由もあるんでしょうね。

APIとEIAの在庫統計増減比較です
油を売る日々-Stocks0709