原油相場は続落です。小動きに始まった時間外取引はニューヨーク時間帯に入っても朝方は動意を示しませんでしたが、引けにかけて下げが広がると狼狽売りで$80/bbl大台割れ寸前となりました。

7月19日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.69安の$80.13/bblで、引け後の時間外取引は$80/bbl台前半です。

 

下げサイクルに入っている原油相場は、弱気ムードに敏感です。週明けに納会する8月限よりも新しい取引中心限月の9月限の方が軟調な動きに対する影響が強く、このところ期近2限月の逆ザヤは次第に開き気味となっています。



 

ベーカー ヒューズによると、7月19日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比1基減の477基でした。前年比は53基減少です。

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した7月16日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比3.5%増で4週連続の拡大です。とはいえ、6月最終週に大きく拡大した後は小幅の変動を示します。買い玉が徐々に増える一方、売り玉も徐々に減っています。

 (参考図表)

総取組高は前週比3.6%の増加です。4週連続の増加で、5月下旬以来の180万枚台となりました。

2024/7/19
NYMEX WTI Aug: $80.13/bbl ( -2.69 )
20日移動平均: $81.53 ( -0.15 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $83.50/ -2σ: $79.56
 幅: $3.94 ( +0.39 ) / 100日平均: $7.42
ボラティリティ
 21.53 ( +3.09 ) / 100日平均: 21.01


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原油相場は小動きです。前日引け後の時間外取引は小確りに始まりましたが欧州時間帯になると下げに転じ、と言って$82/bblを割るでもなく方向感が定まりません。

7月18日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比3セント安の$82.82/bblで、引け後の時間外取引は$82/bbl台半ばです。

 

新規の外部要因は無く、第3四半期の世界の石油需給バランスは供給不足、しかし6月に比べると逼迫の度合いは緩むという足元の環境に応じた展開になっているとも言えます。

 

中国国家統計局によると、6月の同国のガソリン生産量は1,370万トンで前年比2.8%増でした。年前半の累計は同6.1%の増加です。一方、軽油の生産量は1,657万トンで前年比7.5%減、上半期の累計は同3.9%の減少です。

 

 

ジェット燃料を含む灯油の生産量は468万トンで前年比16.6%増。年前半の累計は同29.6%の増加となっています。

各油種の伸びは鈍化し減少は拡大という傾向です。

2024/7/18
NYMEX WTI Aug: $82.82/bbl ( -0.03 )
20日移動平均: $81.67 ( +0.12 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $83.45/ -2σ: $79.90
 幅: $3.55 ( +0.04 ) / 100日平均: $7.46
ボラティリティ
 18.44 ( -0.66 ) / 100日平均: 21.06

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原油相場は4営業日振りに反発です。前日引け後の時間外取引が$80/bbl割れに向かわず、焦れた市場の空気は原油在庫減や米国利下げの思惑もあって買いに傾きました。

7月17日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.09高の$82.85/bblで、引け後の時間外取引は$83/bbl台前半です。

 

この日の上昇で終値ベースでは過去3日間の下げを帳消しにしましたが、7月に入ってからの下げのサイクルを脱し切ってはいないようです。

高値は徐々に切り下がっており、何か追い風が無いと失速の可能性が小さくありません。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は変わらずから100万バレルの増加予想に対し前週比487万バレルの減少でした。3週連続の減少で、クッシング原油在庫も同88万バレル減と前回に続く減少です。

 

原油処理量が前週比日量18万バレル減少したものの、製油所稼働率は引き続き93.7%と高水準です。原油輸入量は前週比日量28万バレル増で、輸出は同4万バレル減でした。

 

 

石油製品の総出荷量は前週比日量132万バレルの大幅減で、同2,000万バレルを割っています。前年比もマイナスとなりました。

2024/7/17
NYMEX WTI Aug: $82.85/bbl ( +2.09 )
20日移動平均: $81.55 ( +0.14 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $83.31/ -2σ: $79.80
 幅: $3.51 ( -0.21 ) / 100日平均: $7.51
ボラティリティ
 19.10 ( +0.29 ) / 100日平均: 21.14

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米国エネルギー情報局(EIA)が7月17日に発表した週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は変わらずから100万バレルの増加予想に対し前週比487万バレルの減少です。原油在庫は3週連続の減少となりました。

原油処理量は日量1,693万バレルで前週比同18万バレル減少、輸入は日量704万バレルで前週比同28万バレル増加となっています。国内原油生産量は日量1,330万バレルで前週比変わらずでした。

WTI 原油先物の現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は、前週比2.6%減で前週に続く減少です。

石油製品の総出荷量は日量1,943万バレルで、前週比日量132万バレルの減少。5週振りの日量2,000万バレル大台割れで、前年比も減少に転じました。

ガソリン在庫は、130~170万バレル減少の予想に対し前週比333万バレル増加です。
生産量は日量955万バレルで前週比同75万バレル減、出荷は日量878万バレルで前週比同62万バレル減でした。

中間留分在庫は、40~50万バレル減少の予想に対し前週比345万バレル増加です。
生産量は日量523万バレルで前週比同10万バレル増、出荷は日量359万バレルで前週比同12万バレル増となっています。

 (参考図表)

米国エネルギー情報局(EIA)発表の週間統計(単位:1,000bbl)
              2024/7/12  前週比  前年同期比
在庫
 原油             440,226   -4,870  -17,194
 ガソリン           232,994   +3,328  +14,608
 ジェット燃料         46,759   +2,298  +4,382
 中間留分          128,066   +3,454  +9,872
 重油             27,586   +123  -1,811
 クッシング原油在庫      32,664   -875  -5,684

原油輸入量(日量)       7,037   +277  -137
原油輸出量(日量)       3,964   -35  +150
国内産油量(日量)       13,300   +0  +1,000
原油処理量(日量)      16,928   -181  +343
製油所稼働率         93.7%  -1.7ppt -0.6ppt
製品輸入量(日量)       1,767   -52  -107
製品輸出量(日量)       6,123   -400  -438

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原油相場は3営業日続落です。前日引け後の時間外取引は軟調にスタートし、ニューヨーク時間帯の朝方には$80/bbl台前半まで沈んだものの、大台割れを回避すると下げ一服となっています。

7月16日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.15安の$80.76/bblで、引け後の時間外取引は$80/bbl台後半です。

 

6月の世界的な逼迫がこのところやや緩み、上昇を維持できるような外部要因も不足がちで原油相場は失速しています。とはいえ、基本的に需給バランスの供給不足は続いているため市場は売りにも慎重です。

 

ただ、総合的に見ると$80/bblを超える上昇を維持するだけの材料に欠けるため、下げのサイクルはまだ続く可能性の方が高そうです。

 

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は変わらずから100万バレル増加の事前予想に対し前週比444万バレル減少でした。3週連続の減少で、クッシング原油在庫も同75万バレル減と前回に続く減少です。

 

ガソリン在庫は減少予想に反して小幅増、中間留分は前週比492万バレルの増加を示しました。

2024/7/16
NYMEX WTI Aug: $80.76/bbl ( -1.15 )
20日移動平均: $81.42 ( -0.07 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $83.28/ -2σ: $79.56
 幅: $3.72 ( -0.98 ) / 100日平均: $7.56
ボラティリティ
 18.81 ( +0.80 ) / 100日平均: 21.21

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