原油相場は4営業日振りに反落です。イスラエルとレバノンとの停戦合意の報道を受けて、前日引け後の時間外取引は頭重い展開で始まり、ニューヨーク時間帯に入ると地政学リスクの後退を期待する売りが加速しました。

6月4日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.98安の$93.04/bblで、引け後の時間外取引は$92/bbl台後半です。

 

米国とイランとの交渉の障害となっていたイスラエルのヒズボラ攻撃に歯止めがかかり、トランプ大統領はイランとの交渉に向けた楽観的な SNS 投稿を行って市場の供給懸念後退のムードを後押ししました。

前日安値を下回った辺りで、週初からの反発局面が一服したとのムードにより売りが優勢となっています。

 

しかし、レバノンでは停戦合意後にもイスラエルによる戦闘継続が伝えられ、ヒズボラを支援するイラン側の態度は緩んでいません。

そのため、一時$92/bbl割れまで沈んだ WTI 原油相場も更に大台を割るような動きには至りませんでした。

 

中東各地での戦闘が目先大規模拡大すると見る市場参加者は少数ですが、一方で今後ホルムズ海峡の航行正常化に向けた展開がスムーズに進むという観測も強いわけではありません。

 

とはいえ、紛争のエスカレートに対して米議会や世論には忌避感があります。また、昨年後半に世界的に積み上がった在庫が供給減少の影響を吸収してきましたが、その在庫の取り崩しが進めば需給逼迫が顕在化しやすくなり、中東の混乱に対する国際世論は厳しさを増すでしょう。

そう考えると、先行きの原油相場はやや弱気に傾きやすいのかもしれません。

2026/6/4
NYMEX WTI Jly: $93.04/bbl ( -2.98 )
20日移動平均: $95.60 ( -0.27 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $107.28/ -2σ: $83.92
 幅: $23.36 ( +0.21 ) / 100日平均: $21.71
ボラティリティ
 53.25 ( -4.36 ) / 100日平均: 63.50

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原油相場は3営業日続伸です。米国とイランとの協議に進展が見られないまま、双方による周辺国も巻き込んだ散発的な攻撃の応酬が伝えられ、先週まで優勢だった中東の供給懸念の後退観測が薄れています。

6月3日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.26高の$96.02/bblで、引け後の時間外取引は$95/bbl台後半です。縮小傾向だった期近2限月の逆ザヤも若干の拡大を示し、リスクプレミアムの再評価もうかがえます。

 

とはいえ、交渉が破綻したわけでも大規模な戦闘に発展しているわけでもないため、上昇に勢いがあるとも言えません。

中東情勢を巡る進捗は市場が過度に楽観したような展開になっていないため、その揺り戻しとも考えられます。

 

先月後半に$20/bbl弱下げた原油相場は、一般的に反発の一定の目標とみなされる半値戻しの水準となりつつあります。

このまま上昇を続けるには、新規材料も必要でしょう。

 

一方、昨年後半の日量300万バレル規模と推定される供給過剰で積み上がった在庫は、開戦以来の世界的な需給逼迫を軽減させてきましたが、そろそろ在庫の取り崩しにより足元の供給減少の影響が顕在化してゆくと考えられます。

 

ただ、そのことは中長期には最終的に景気減速による需要の後退につながる可能性が高いだけに、単純な強材料とも言えません。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は330~400万バレルの減少予想に対し前週比797万バレルの減少、クッシング原油在庫は同58万バレル減少です。共に6週連続の減少となっています。

 

原油処理量は小幅減少ですが引き続き日量1,600万バレル大台後半、原油輸入量は前週比日量119万バレル増で輸出は同143万バレル増でした。

 

石油製品の総出荷量は4週振りに減少しましたが、日量2,000万バレル大台を維持しており、前年比はプラスです。

2026/6/3
NYMEX WTI Jly: $96.02/bbl ( +2.26 )
20日移動平均: $95.87 ( +0.02 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $107.44/ -2σ: $84.30
 幅: $23.15 ( -0.41 ) / 100日平均: $21.51
ボラティリティ
 57.61 ( -0.46 ) / 100日平均: 63.24

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米国エネルギー情報局(EIA)が6月3日に発表した週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は330~400万バレルの減少予想に対し前週比797万バレルの減少です。原油在庫は6週連続の減少となりました。

原油処理量は日量1,688万バレルで前週比同9万バレル減少、輸入は日量640万バレルで前週比同119万バレル増加となっています。国内原油生産量は日量1,371万バレルで前週比同1万バレルの減少でした。

WTI 原油先物の現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は、前週比2.5%減で6週連続の減少です。前年比も2週続けてマイナスとなりました。

石油製品の総出荷量は日量2,033万バレルで、前週比日量61万バレルの減少。4週振りの減少ですが、前年比は増加を続けています。

ガソリン在庫は、10~60万バレル減少の予想に反し前週比336万バレル増加です。
生産量は日量942万バレルで前週比同52万バレル減、出荷は日量859万バレルで前週比同66万バレル減でした。

中間留分在庫は、60~80万バレル減少の予想に対し前週比150万バレル増加です。
生産量は日量518万バレルで前週比同10万バレル増、出荷は日量347万バレルで前週比同48万バレル減となっています。

 (参考図表)

米国エネルギー情報局(EIA)発表の週間統計(単位:1,000bbl)
              2026/5/29  前週比  前年同期比
在庫
 原油             433,712   -7,974  -2,347
 ガソリン           214,955   +3,364  -13,345
 ジェット燃料         45,353   +440  +1,699
 中間留分          102,301   +1,502  -5,337
 重油             22,375   +597  -891
 クッシング原油在庫      22,441   -583  -1,645

原油輸入量(日量)       6,397   +1,185  +51
原油輸出量(日量)       5,874   +1,434  +1,967
国内産油量(日量)       13,707   -8  +299
原油処理量(日量)      16,881   -90  -117
製油所稼働率         94.7%  +0.2ppt +1.3ppt
製品輸入量(日量)       2,096   +626  +206
製品輸出量(日量)       7,726   -357  +1,537

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原油相場は続伸です。前日引け後の時間外取引は月曜の急伸からの反動で軟調に始まりましたが、中東情勢の不透明感に支えられて$90/bbl大台を維持し反発に転じました。

6月2日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.60高の$93.76/bblで、引け後の時間外取引は$94/bbl台前半です。

 

イスラエルによるレバノン国内のヒズボラ勢力への攻撃を受けて、イラン側の態度硬化により米国とイランとの停戦協議停滞が伝えられます。

トランプ大統領はイスラエルを牽制していますが、同国による戦闘は止まっていない模様です。

 

イランを巡る停戦延長や核協議進展への期待から、ホルムズ海峡の航行正常化観測が広がっていた原油市場は、紛争の長期化懸念で前月後半の下げトレンドから底堅い展開に移行しています。夏場の需要期に向けて供給懸念が続くことで、需給逼迫への警戒感は高まります。

 

ただ、米国は協議継続に意欲を示しており、原油相場が中長期の上昇トレンドを回復するとは言い切れない環境です。

また、原油価格の上昇や物流混乱の長期化が及ぼす世界的な景気減速と石油需要鈍化の可能性も、原油相場の一方的な強気見通しを退けています。

 

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は330~360万バレル減少の予想に対し前週比676万バレルの減少、クッシング原油在庫は同28万バレル減でした。全米在庫は7週連続でクッシング在庫も6週連続の減少となりました。

 

ガソリン在庫は前週比345万バレル増で3週振りの増加、中間留分は同21万バレル減で前回の大幅増から減少に転じました。

2026/6/2
NYMEX WTI Jly: $93.76/bbl ( +1.60 )
20日移動平均: $95.85 ( -0.22 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $107.63/ -2σ: $84.08
 幅: $23.56 ( -1.00 ) / 100日平均: $21.32
ボラティリティ
 58.07 ( -2.00 ) / 100日平均: 62.92

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米国石油協会 (API) が6月2日発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は330~360万バレル減少の予想に対し前週比676万バレルの減少でした。原油在庫は7週連続の減少となりました。

WTI 原油先物取引の現物受渡し地クッシングの原油在庫は前週比28万バレルの減少。6週連続の減少です。

ガソリン在庫は10~60万バレル減少の予想に反し前週比345万バレル増加、中間留分は60~80万バレル減少の予想に対し前週比21万バレル減少となっています。

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