原油相場は5営業日続伸です。前日引け後の時間外取引は小動きに始まり、ニューヨーク時間帯になってやや強含んでいます。

12月23日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比37セント高の$58.38/bblで、引け後の時間外取引は$58/bbl台半ばです。

 

$55/bblサポートからの調整の戻りが続きます。ベネズエラやロシアの地政学的な供給不安が買い材料になっていますが、それでダウントレンドを転換できるかは疑問です。

 

トレンド ラインまでまだ少し上値がありそうですが、それを越えて更に$60/bbl大台を抜けて行くだけの勢いはあるでしょうか。

市場では需給バランス予測の見直しに言及する声も出てきましたが、そうした空気は戻り終局のサインのような気もします。

ベーカー ヒューズによると、12月23日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比3基増の409基でした。前年比は74基減少です。

CFTC の建玉報告は連邦政府閉鎖の影響による長期の公表中断を経て徐々に発表の遅れの回復を進めてきましたが、この日は12月16日時点のポジションの公表に至り、次回12月23日時点の数値の発表以降通常のスケジュールに戻る予定です。

 

16日時点のヘッジファンドによる原油のポジションはほぼ売り買い均衡です。10月後半から11月にかけて売り越しになっていましたが、今月に入って買い越しに転じています。

 

 (参考図表)

総取組高は190万枚大台前半で、200万枚前後だった第3四半期の水準よりは低下しています。

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は260万バレル減少の事前予想に反し前週比239万バレル増加、クッシング原油在庫は同60万バレル増でした。全米在庫は3週振りの増加、クッシング在庫は前回の減少から増加に転じています。

 

ガソリン在庫は前週比109万バレル増で6週連続の増加、中間留分は同69万バレル増で7週連続の増加となりました。

2025/12/23
NYMEX WTI Feb: $58.38/bbl ( +0.37 )
20日移動平均: $57.87 ( +0.05 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $60.36/ -2σ: $55.39
 幅: $4.97 ( -0.05 ) / 100日平均: $5.43
ボラティリティ
 20.52 ( -0.43 ) / 100日平均: 25.09

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米国石油協会 (API) が12月23日発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は260万バレル減少の事前予想に反し前週比239万バレル増加でした。原油在庫は3週振りの増加です。

WTI 原油先物取引の現物受渡し地クッシングの原油在庫は前週比60万バレル増。前回の減少から増加に転じています。

ガソリン在庫は30万バレル増加の予想に対し前週比109万バレル増、中間留分在庫は40万バレル減少の予想に対し前週比69万バレル増となっています。

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原油相場は4営業日続伸です。週明けの時間外取引は堅調に始まり、終日底堅い展開となりました。

12月22日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.49高の$58.01/bblで、引け後の時間外取引は$57/bbl台後半です。

 

先週半ばに$55/bblの心理的サポートに支えられた後、原油相場は調整の戻りのサイクルとなっています。

ちょうどベネズエラやウクライナの地政学リスクがその流れを後押しする格好となっていますが、ダウントレンドのレンジ上限に到達しても上昇を維持できるかは難しいところです。

 

元々制裁で供給が限定されていた国からの供給懸念は、世界的な供給過剰を覆して市場の大きな流れを変えるには不十分と言えるでしょう。

 

この調整が終わった後、次の下げ局面で再び$55/bblが強いサポートと意識されて底練りに移行するのか、あるいは一段の下げで新しい段階に入るのかが注目されます。

2025/12/22
NYMEX WTI Feb: $58.01/bbl ( +1.49 )
20日移動平均: $57.82 ( +0.02 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $60.32/ -2σ: $55.31
 幅: $5.01 ( -0.00 ) / 100日平均: $5.43
ボラティリティ
 20.94 ( +0.97 ) / 100日平均: 25.16

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原油相場は3営業日続伸となりました。前日引け後の時間外取引は$55/bbl台で低迷した後、週末に向けた玉整理でやや上昇しています。

12月19日の NYMEX WTI 原油先物の1月限は前日比51セント高の$56.66/bblで納会し、2月限引け後の時間外取引は$56/bbl台半ばです。

 

$55/bblの心理的サポートはやはり大きく、膨大な供給過剰環境とはいえそこから下放れることには抵抗を示しています。

だからと言って、下げトレンドを転換させるような決め手には欠ける状況です。

 

ベネズエラ情勢は市場で材料視こそされるものの、相場の大局を動かせる程の力を持つ要素ではありません。

中国経済に対する不安も次第に心理的な重石となっています。このところの日中関係の悪化も、経済危機時の日本による対中支援の困難化を想像させます。

 

来週以降クリスマスから年末年始を控えて出来高は薄くなるのでしょうが、そんな時に思わぬイベントで動意付いたら商いが薄いだけに大きく動くという可能性もあります。

 

ベーカー ヒューズによると、12月19日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比8基減の406基でした。前年比は77基減少です。

2025/12/19
NYMEX WTI Jan: $56.66/bbl ( +0.51 )
20日移動平均: $57.80 ( -0.12 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $60.30/ -2σ: $55.29
 幅: $5.01 ( +0.07 ) / 100日平均: $5.43
ボラティリティ
 19.97 ( +0.40 ) / 100日平均: 25.21

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原油相場は小幅続伸です。前日引け後の時間外取引は水曜終盤の上昇を帳消しにする軟調となりましたが、$55/bbl台では下げ渋ります。

12月18日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比21セント高の$56.15/bblで、引け後の時間外取引は$55/bbl台後半です。

 

ウクライナ和平交渉の不透明感やベネズエラでの緊張が原油相場を下支えますが、$55/bblの心理的抵抗が強いだけでそういった新味の無い材料が特段有効なわけではありません。

このところの下落ペースから外れて突っ込んだ下げには修正があっても、それが基調転換にまで繋がるかは話が変わります。

 

中国国家統計局によると、11月の同国のガソリン生産量は1,247万トンで前年比3.1%増でした。2か月連続の増加ですが年初来の累計は同3.9%減とマイナスが続きます。

 

 

軽油生産量は1,724万トンで前年比1.2%減。6か月振りにマイナスに転じ、年初来の累計は同2.0%の減少となっています。灯油生産量は467万トンで前年比7.7%増。6か月連続の増加で年初来の累計は同5.2%増加です。

2025/12/18
NYMEX WTI Jan: $56.15/bbl ( +0.21 )
20日移動平均: $57.92 ( -0.19 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $60.39/ -2σ: $55.44
 幅: $4.95 ( +0.23 ) / 100日平均: $5.43
ボラティリティ
 19.57 ( -0.85 ) / 100日平均: 25.29

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