原油相場は続伸です。前日引け後の時間外取引は小動きに始まりましたが、上値を抑えるような新規材料が出ずその後は一本調子の上昇を示し、それがショートカバーも呼び込む形で、結局2日間で週初の下落をほぼ回復することになりました。

3月27日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$5.16高の$99.64/bblで、引け後の時間外取引は$101/bbl台前半です。

 

週前半は停戦期待で大きく下げた原油相場ですが、その後交渉に進展が無いことで行き過ぎた楽観に対する警戒感が高まる中、戦争の長期化を懸念するムードにより WTI は再び$100/bbl大台に乗せています。

 

在庫水準が高いにもかかわらず、WTI 5月限と6月限の逆ザヤは$5/bblを超える今世紀最大の拡大となっています。市場参加者の多くは当面の逼迫を確実視する一方で、終結に至る期間に不透明感が強く期先まで買う意欲は低いと考えられます。

ただ、早期に停戦したとしても海上保険の正常化には時間を要し、またこのところ報じられているロシアの供給能力へのダメージも直ぐに復旧しない可能性が大きく、不安心理による原油相場の高騰懸念は消えません。

 

一方で、インフレ観測による需要減退の規模感も影響の複雑さから非常に不透明で、地政学リスクを受けた需給逼迫による原油価格高騰という単純なシナリオが続かないことも見込まれます。

そうした中でファンドも方向性を確信できず、売り買い共にポジションを減らしていることがうかがえます。

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した3月24日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによる WTI 原油先物の買い越し幅は前週比2.1%減で5週振りの縮小です。売り玉の減少量を買い玉が上回りました。

 (参考図表)

総取組高は前週比3.8%の減少で、200万枚割れ寸前です。

ベーカー ヒューズによると、3月27日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比5基減の409基でした。前年比は75基減少です。

2026/3/27
NYMEX WTI May: $99.64/bbl ( +5.16 )
20日移動平均: $88.85 ( +1.14 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $105.63/ -2σ: $72.06
 幅: $33.57 ( -4.20 ) / 100日平均: $11.81
ボラティリティ
 93.61 ( +0.72 ) / 100日平均: 37.05

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原油相場は反発です。中東情勢を巡り、連日荒っぽい値動きとなっています。

3月26日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$4.16高の$94.48/bblで、引け後の時間外取引は$93/bbl台半ばです。

 

米国の停戦案に対してイランが難色を示していると報じられ、短期的な終息は遠のいたとの憶測で原油相場は$90/bbl大台での堅調な動きとなりました。

停戦が実現しない限り世界の原油輸送の2割を占めるホルムズ海峡の航行には危険が伴い、海上保険の正常化には目途が立ちません。

 

加えて、イランと連帯するフーシ派による紅海での船舶攻撃の動きや、ウクライナの攻撃によるロシアの供給が40%減少したなどの一部報道も供給毀損の思惑を後押ししています。

 

一方で、トランプ大統領によるイラン インフラ破壊の再延期表明が一時$90/bbl割れを招くなど、地政学リスクに支えられた上昇に対する警戒感もうかがえます。

 

ホルムズ海峡の封鎖による天然ガスや石油関連製品の供給減は原油より大きな影響を世界経済に与えており、その顕在化は次第に始まっています。

そのため、未知数の需要に対する影響が益々市場参加者への心理的な負担となりつつあります。

 

そうした環境で、欧米や湾岸アラブ諸国などが交渉の長期化やイランの報復によっていつまでも航行障害が続くことに耐え切れなくなれば、米国・イスラエルに対する批判的な世論の空気もかき消される可能性があります。

事態解決のためのより強引な行動が容認されれば、紛争長期化のリスクは低下に向かうとも考えられます。

2026/3/26
NYMEX WTI May: $94.48/bbl ( +4.16 )
20日移動平均: $87.71 ( +0.71 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $106.60/ -2σ: $68.82
 幅: $37.77 ( -4.49 ) / 100日平均: $11.54
ボラティリティ
 92.88 ( +0.15 ) / 100日平均: 36.41

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原油相場は反落です。前日引け後の時間外取引は中東情勢を巡る停戦期待で$90/bblを割れて始まり、その後$86/bbl台で下値を確認すると引けにかけては$90/bbl大台を回復しています。

3月25日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.03安の$90.32/bblで、引け後の時間外取引は$91/bbl台前半です。

 

米国による停戦計画の提示と休戦の申し入れで頭重い展開となった原油相場ですが、イラン側の拒否姿勢が報じられるとやや反発しています。

 

ホルムズ海峡の航行制約は続いており、目先に供給が回復する見通しは強くありません。世界的なインフレ懸念は根強く、利下げ期待は遠のいたままとなっています。

しかし、停戦の可能性を信じ始めた市場には、$100/bblを大きく超えて買い進む空気感も薄れつつあります。

 

一方で EIA による原油在庫は5週連続の増加で、全米原油在庫は定修期明けの時期に匹敵する高在庫水準です。

予想を大きく超える在庫増でも原油相場が崩れないのは、地政学リスクにまだ優位性があるからと考えられます。

停戦協議が破綻した際の高騰の可能性が意識される間は、当面下げの方向性が固まることもないのでしょう。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は20~140万バレルの減少予想に対し前週比693万バレルの増加、クッシング原油在庫は同342万バレル増でした。

 

 

原油処理量は前週比日量37万バレル増で同1,600万バレル大台半ば、原油輸入量は同73万バレル減で輸出は同158万バレル減でした。

 

3週振りに大きく減った石油製品の総出荷量は日量2,000万バレルを辛うじて維持し、前年比はプラスです。

2026/3/25
NYMEX WTI May: $90.32/bbl ( -2.03 )
20日移動平均: $87.00 ( +0.35 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $108.13/ -2σ: $65.86
 幅: $42.26 ( -3.74 ) / 100日平均: $11.23
ボラティリティ
 92.74 ( +0.79 ) / 100日平均: 35.77

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米国エネルギー情報局(EIA)が3月25日に発表した週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は20~140万バレルの減少予想に対し前週比693万バレルの増加です。原油在庫は5週連続の増加で2024年6月以来の高水準となっています。

原油処理量は日量1,660万バレルで前週比同37万バレル増加、輸入は日量646万バレルで前週比同73万バレル減少となっています。国内原油生産量は日量1,366万バレルで前週比同1万バレルの減少でした。

WTI 原油先物の現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は前週比12.4%増で5週連続の増加です。

石油製品の総出荷量は日量2,000万バレルで、前週比日量164万バレルの減少。辛うじて同2,000万バレル大台を維持しており、前年比は引き続きプラスです。

ガソリン在庫は、190~240万バレル減少の予想に対し前週比259万バレル減少です。
生産量は日量974万バレルで前週比同31万バレル増、出荷は日量892万バレルで前週比同20万バレル増でした。

中間留分在庫は、140~180万バレル減少の予想に反し前週比303万バレル増加です。
生産量は日量503万バレルで前週比同16万バレル増、出荷は日量357万バレルで前週比同83万バレル減となっています。

 (参考図表)

米国エネルギー情報局(EIA)発表の週間統計(単位:1,000bbl)
              2026/3/20  前週比  前年同期比
在庫
 原油             456,185   +6,926  +22,558
 ガソリン           241,447   -2,593  +2,319
 ジェット燃料         44,294   +671  -19
 中間留分          119,936   +3,032  +5,574
 重油             25,285   +210  +856
 クッシング原油在庫      30,945   +3,421  +8,240

原油輸入量(日量)       6,464   -730  +269
原油輸出量(日量)       3,322   -1,576  -1,287
国内産油量(日量)       13,657   -11  +83
原油処理量(日量)      16,598   +366  +848
製油所稼働率         92.9%  +1.5ppt +5.9ppt
製品輸入量(日量)       1,512   -198  -74
製品輸出量(日量)       7,607   +835  +1,485

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原油相場は頭重い展開です。前日の$84/bbl台までの下げは行き過ぎと見たのか底堅い推移で始まったものの、その後の時間外取引では再び$90/bbl割れとなりました。

3月24日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$4.22高の$92.35/bblで、引け後の時間外取引は$88/bbl台後半です。

 

米国・イスラエルとイランとの停戦協議に対する思惑主導で、方向感に欠ける展開です。

週明けの原油相場は米軍の攻撃延期決定と停戦協議への期待感で大きく下げ、その後の反発局面も両者が1か月停戦で合意との噂により抑えられました。また、API 統計で予想外の原油・製品の在庫増となったことも、そうした売り圧力を加速しています。

 

ホルムズ海峡の航行は海上保険の正常化まで完全回復しませんが、今の市場は戦争の長期化観測の後退による売り圧力の方が優勢なので、上昇ムードにはなり難い状況です。

 

供給不安はこれまで散々取り沙汰され既に想定の範囲に入っているのに対し、インフレ進行による需要の後退はその規模も不確かで心理的な圧力が増しています。

 

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は20~140万バレル減少の事前予想に対し前週比235万バレル増、クッシング原油在庫は同398万バレル増でした。共に2週連続の増加です。

 

ガソリン在庫は前週比53万バレル増で6週振りの増加、中間留分は同139万バレル増で3週振りの増加を示しました。

2026/3/24
NYMEX WTI May: $92.35/bbl ( +4.22 )
20日移動平均: $86.65 ( +0.60 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $109.65/ -2σ: $63.64
 幅: $46.01 ( -2.66 ) / 100日平均: $10.87
ボラティリティ
 91.95 ( +0.11 ) / 100日平均: 35.14

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