原油相場は大きく続伸です。中東の供給懸念長期化の見通しが優勢で、週末を控えた売り方の買戻しが堅調を維持しました。また、7月限への中心限月の乗り換え進行によるロール需要も上昇の一因と考えられ、この日の上げ幅は概ね足元の期近2限月の価格差に近いものでした。

5月15日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$4.25高の$105.42/bblで、引け後の時間外取引は$105/bbl台半ばです。

 

行き詰まっているイラン和平協議について進展は見られず、米中首脳会談でも中東情勢に関して目立った動きはありませんでした。

経済的苦境が進行する中でもイランは徹底抗戦の構えを崩しておらず、市場には早期のホルムズ海峡輸送の正常化に対する期待感が後退しています。

 

また、ウクライナのドローン攻撃によるロシアの石油供給能力へのダメージについて、大きな影響という説や比較的軽微という説が交錯していますが、直近のロイターの報道では4月の石油製品輸出は前年比17%減となったとされます。

 

 Russian seaborne oil product exports fell in April amid drone attacks, data from industry sources shows (Reuters)

 

ウクライナの目的はロシアに修繕費用を負担させると共に安定供給を阻害して戦費の原資を削ることであって、供給自体を完全に止める意図は薄いとされます。

 

しかし、継続的な攻撃によるロシアの供給の不安定化は、中東情勢のニュースが一服したときには市場で取り沙汰されることになります。

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した5月12日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによる WTI 原油先物の買い越し幅は前週比2.8%増で3週振りの拡大です。

 (参考図表)

総取組高は前週比0.7%の増加です。3週連続の増加となりました。

ベーカー ヒューズによると、5月15日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比5基増の415基でした。前年比は50基減少です。
 

2026/5/15
NYMEX WTI Jun: $105.42/bbl ( +4.25 )
20日移動平均: $99.36 ( +0.64 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $109.26/ -2σ: $89.46
 幅: $19.81 ( -2.98 ) / 100日平均: $19.55
ボラティリティ
 55.37 ( -13.95 ) / 100日平均: 58.93

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原油相場は小幅反発です。中東情勢を巡る手掛かり難の中、終日小動きに終始しました。ホルムズ海峡周辺ではイラン監視下での限定的な通行の報道や船舶攻撃の報道が交錯し、供給障害の実態が不明瞭で方向性が定まりません。

5月14日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比15セント高の$101.17/bblで、引け後の時間外取引は$101/bbl台半ばです。

 

大局的には供給懸念が引き続き原油相場を下支え、この日も$100/bblを割る水準ではすかさず押し目買いが見られましたが、といって力強い上昇トレンドを示すわけでもなく、むしろ中長期には次第に上値を切り下げる展開となっています。

 

足元の供給逼迫は既に多くの市場参加者が最悪のシナリオを想定済みなのに対し、先行きの需要減退についてはその規模が未だはっきりとはせず、このところの各機関による需給予測で需要の下方修正が続いたこと警戒感が強まりつつあります。

 

とはいえ、現状では原油価格の明確な下落につながるわけでもなく、消化不良のまま日々のニュースに反応して揺れる環境から抜け出せません。

2026/5/14
NYMEX WTI Jun: $101.17/bbl ( +0.15 )
20日移動平均: $98.72 ( +0.26 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $110.11/ -2σ: $87.33
 幅: $22.78 ( +0.07 ) / 100日平均: $19.41
ボラティリティ
 69.31 ( -0.91 ) / 100日平均: 58.58

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原油相場は4営業日振りに反落です。前日引け後の時間外取引はやや軟調にスタートした後$100/bbl台半ばで支えられ、一旦は上昇に転じたものの結局需要不安の再燃で売りが優勢となりました。

5月13日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.16安の$101.02/bblで、引け後の時間外取引は$100/bbl台後半です。期近2限月の逆ザヤは$4/bbl台前半に拡大し、目先の逼迫感が表れています。

 

ただ、各機関の需給予測で需要見通しの下方修正が行われ、市場に不安を与えています。

また、米中首脳会談を控えて中東での軍事的な緊張も小休止といった空気もあり、買い辛い状況とも言えます。

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は170~230万バレルの減少予想に対し前週比431万バレルの減少、クッシング原油在庫は同170万バレル減でした。共に3週連続の減少です。

 

原油処理量は前週比日量37万バレル増加して同1,600万バレル大台半ばとなり、定修期の終わりが近いことを示しています。原油輸入量は前週比日量42万バレル増で、輸出は同74万バレル増でした。

 

 

石油製品の総出荷量は前回に続いて日量2,000万バレルを下回っていますが、前年比はプラスに転じています。

OPEC の5月月報によると、2026年の世界の石油需要見通しは日量1億633万バレルで前月の予想から同20万バレルの下方修正、2027年の需要予測は日量1億787万バレルで前回と変わらずでした。

 

OPEC+ 原油を除く2026年の世界の石油供給見通しは日量6,359万バレル、2027年の供給予測は同6,432万バレルで共に前回と変わらずです。

 

二次ソースによる4月の OPEC 推定産油量は日量1,893万バレルで前月比同173万バレル減、OPEC+ 全体では日量3,319万バレルで前月比同174万バレル減でした。

 

OPEC 推定による今年第1四半期の OPEC+ 原油必要量が日量4,300万バレルだったのに対し、供給実績は同320万バレルの不足でした。第2四半期は4月の生産実績だと、必要量に対し同830万バレル不足のペースとなっています。

 

 

国際エネルギー機関 (IEA) の5月月報によると、2026年の世界の石油需要見通しは日量1億400万バレルで前年比同42万バレルの減少です。イラン戦争前の予測では2026年の需要は前年比日量90万バレル増加でしたから、需要見通しが大きく下方修正されています。

 

また、2026年の世界の石油供給見通しは日量1億220万バレルで前年比同390万バレル減でより顕著な減少となりました。

 

IEA 推定の4月の世界の総石油供給量は日量9,510万バレルで前月比同180万バレル減。2月からの累計減少量は同1,280万バレルに上っています。


2026/5/13
NYMEX WTI Jun: $101.02/bbl ( -1.16 )
20日移動平均: $98.46 ( +0.27 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $109.82/ -2σ: $87.11
 幅: $22.71 ( -0.36 ) / 100日平均: $19.23
ボラティリティ
 70.22 ( +0.25 ) / 100日平均: 58.08

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米国エネルギー情報局(EIA)が5月13日に発表した週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は170~230万バレルの減少予想に対し前週比431万バレルの減少です。原油在庫は3週連続の減少となりました。

原油処理量は日量1,640万バレルで前週比同37万バレル増加、輸入は日量590万バレルで前週比同42万バレル増加となっています。国内原油生産量は日量1,371万バレルで前週比同14万バレルの増加でした。

WTI 原油先物の現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は、前週比5.8%減で3週連続の減少です。

石油製品の総出荷量は日量1,989万バレルで、前週比日量41万バレルの増加。前回に続き日量2,000万バレルを割っていますが、前年比はプラスに転じました。

ガソリン在庫は、250~260万バレル減少の予想に対し前週比408万バレル減少です。
生産量は日量979万バレルで前週比同22万バレル増、出荷は日量875万バレルで前週比同6万バレル減でした。

中間留分在庫は、210~300万バレル減少の予想に対し前週比19万バレル増加です。
生産量は日量479万バレルで前週比同12万バレル減、出荷は日量343万バレルで前週比同7万バレル増となっています。

 (参考図表)

米国エネルギー情報局(EIA)発表の週間統計(単位:1,000bbl)
              2026/5/8  前週比  前年同期比
在庫
 原油             452,876   -4,306  +11,046
 ガソリン           215,711   -4,084  -8,995
 ジェット燃料         44,026   +456  +2,379
 中間留分          102,534   +190  -1,019
 重油             22,529   -1,725  -1,458
 クッシング原油在庫      27,422   -1,702  +3,530

原油輸入量(日量)       5,901   +424  +60
原油輸出量(日量)       5,492   +742  +2,123
国内産油量(日量)       13,710   +137  +323
原油処理量(日量)      16,399   +370  -2
製油所稼働率         91.7%  +1.6ppt +1.5ppt
製品輸入量(日量)       1,269   -474  -538
製品輸出量(日量)       7,645   -579  +62

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原油相場は3営業日続伸です。前日引け後の時間外取引は$98/bbl台でやや軟調のスタートでしたが、イラン和平交渉の難航見通しが支配的となる中で節目の$100/bbl大台を超え、そこから前日のように息切れしなかったことで売り方の買戻しが上昇を加速しました。

5月12日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$4.11高の$102.18/bblで、引け後の時間外取引は$102/bbl台前半です。

 

トランプ大統領が11日に和平協議について悲観的なコメントを発信し、期待感の後退で買いが次第に優勢となっています。

また、EIA の短観ではホルムズ海峡封鎖を受けた足元の強烈な需給逼迫が可視化され、強い逼迫が第3四半期まで続く見通しであることも当面のファンダメンタルズの強さがうかがえます。

 

しかし、来年には供給の回復に需要の戻りが追い付かず、日量400万バレル規模の供給過剰が予測されています。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の5月短観によると、2026年の世界の石油需要見通しは日量1億415万バレルで前月の予想から同41万バレルの下方修正、2027年の需要予測は日量1億564万バレルで前回から同52万バレルの下方修正です。

 

2026年の世界の石油供給見通しは日量1億160万バレルで前回から同267万バレルの下方修正、2027年の供給予測は日量1億950万バレルで前回から同3万バレルの上方修正となっています。

 

EIA 推定の4月の世界の総石油供給量は日量9,455万バレルで前月比同251万バレル減でした。OPEC 推定産油量は日量1,692万バレルで前月比同138万バレルの減少です。

 

EIA によると、今年第2四半期の世界の石油需給バランスは日量850万バレルの供給不足、第3四半期には同440万バレルの供給不足となる見通しです。第4四半期に余剰に転じ、2027年には通年で日量400万バレルの供給過剰となると予想されています。

 

 

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は170~230万バレル減少の予想に対し前週比219万バレルの減少、クッシング原油在庫は同176万バレル減でした。全米在庫は4週連続、クッシング在庫は3週連続の減少となっています。

 

ガソリン在庫は前週比50万バレル増で4週振りの増加、中間留分は同32万バレル減で7週連続の減少です。

2026/5/12
NYMEX WTI Jun: $102.18/bbl ( +4.11 )
20日移動平均: $98.20 ( +0.42 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $109.73/ -2σ: $86.66
 幅: $23.07 ( +0.02 ) / 100日平均: $19.05
ボラティリティ
 69.98 ( -4.60 ) / 100日平均: 57.58

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