原油相場は4営業日続落です。先行きの需給緩和期待で前日引け後の時間外取引は頭重い展開となり、ニューヨーク時間帯の朝方には3月初め以来の$70/bbl大台割れとなりました。米国原油在庫の予想以上の減少で一時小幅の反発を見せたものの、製品在庫は予想に反する増加で買いは続きませんでした。

6月24日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$2.87安の$70.34/bblで、引け後の時間外取引は$69/bbl台後半です。

米国とイランとの戦闘終結の最終合意に向けた協議の進展期待が市場を支配しています。

ホルムズ海峡の航行量が増加しているとの報道もその流れを加速します。

 

報道によると引き続きタンカーは軍による護衛が必要で、海上保険の正常化を伴う完全な物流の回復がいつになるのかは不明ですが、市場は期待先行で軟調なムードとなっています。

 

WTI 相場は開戦後初めて$70/bbl大台を割り、地政学プレミアムは大半が剥落しました。

ただ、EIA の月報などによると開戦前は世界の石油需給バランスが日量400万バレル水準の供給過剰で在庫が積み上がっていたのに対し、足元は日量700万バレルを超える供給不足と推定されることを考えると、2月の水準まで下落することには違和感があります。

 

とはいえ、最終合意が成立すれば早晩中東原油の供給が回復し、年末にかけて再び供給過剰となる見通しであることから、目先の期間限定の逼迫を材料に買おうと考える市場参加者は少ないのでしょう。

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は410~500万バレルの減少予想に対し前週比609万バレルの減少、クッシング在庫も同108万バレル減でした。共に9週連続の減少です。

 

原油処理量は小幅減少しましたが日量1,700万バレル大台を維持し、製油所稼働率は96.1%となっています。原油輸入量は前週比日量44万バレル増で、輸出は同34万バレル増でした。

 

 

石油製品の総出荷量は小幅減少ながら日量2,000万バレル大台を維持していますが、前年比は7週振りにマイナスとなりました。


2026/6/24
NYMEX WTI Aug: $70.34/bbl ( -2.87 )
20日移動平均: $83.60 ( -1.40 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $98.80/ -2σ: $68.40
 幅: $30.40 ( +2.27 ) / 100日平均: $24.27
ボラティリティ
 45.90 ( +0.61 ) / 100日平均: 66.05

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米国エネルギー情報局(EIA)が6月24日に発表した週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は410~500万バレルの減少予想に対し前週比609万バレルの減少です。原油在庫は9週連続の減少となりました。

原油処理量は日量1,711万バレルで前週比同8万バレル減少、輸入は日量557万バレルで前週比同44万バレル増加となっています。国内原油生産量は日量1,382万バレルで前週比同1万バレルの増加でした。

WTI 原油先物の現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は、前週比5.4%減で9週連続の減少です。

石油製品の総出荷量は日量2,027万バレルで、前週比日量41万バレルの減少。3週振りの減少で、前年比も7週振りにマイナスとなりました。

ガソリン在庫は、40~130万バレル減少の予想に対し前週比206万バレル増加です。
生産量は日量949万バレルで前週比同59万バレル減、出荷は日量878万バレルで前週比同44万バレル減でした。

中間留分在庫は、40~110万バレル減少の予想に対し前週比306万バレル増加です。
生産量は日量523万バレルで前週比同6万バレル増、出荷は日量353万バレルで前週比同13万バレル減となっています。

 (参考図表)

米国エネルギー情報局(EIA)発表の週間統計(単位:1,000bbl)
              2026/6/19  前週比  前年同期比
在庫
 原油             412,134   -6,088  -2,972
 ガソリン           216,299   +2,064  -11,639
 ジェット燃料         46,295   +1,255  +1,775
 中間留分          106,116   +3,064  +784
 重油             21,322   -963  -1,354
 クッシング原油在庫      18,957   -1,077  -3,267

原油輸入量(日量)       5,570   +436  -374
原油輸出量(日量)       4,669   +342  +399
国内産油量(日量)       13,819   +13  +384
原油処理量(日量)      17,111   -81  +124
製油所稼働率         96.1%  -0.6ppt +1.4ppt
製品輸入量(日量)       1,572   +91  -208
製品輸出量(日量)       7,474   -380  +297

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原油相場は3営業日続落です。引き続き中東情勢の緊張緩和を受けた軟調ムードの中、徐々に水準を引き下げました。しかし、$70/bbl大台割れを意識する価格帯まで来ると下げが鈍くなり、開戦前のレンジへの回帰にはやや抵抗を示しています。

6月23日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比65セント安の$73.21/bblで、引け後の時間外取引は$73/bbl前後です。

一時的な対イラン制裁解除やイランによる IAEA の核査察受け入れなどについて米国側から緊張緩和を示す報道が続き、原油相場は上値を追いにくい環境となっています。

 

 ■ アメリカ、対イラン石油制裁を一時停止 核査察受け入れに同意したと主張するもイランは否定 (BBC)

 

ただ、ホルムズ海峡での出荷の増加も伝えられるものの、海上保険の正常化には時間を要し安定的な航行回復の目途は立っていません。

 

また、イランとの直接的な戦闘は停止している一方で、イスラエルはレバノン南部に軍駐留を続けて紛争の火種を残しています。

こうしたことから、市場の一部には警戒感も根強く、原油価格には一定の地政学リスクプレミアムが維持されています。

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は410~500万バレル減少の予想を下回る前週比77万バレルの減少、クッシング原油在庫は同98万バレル減でした。全米在庫は10週連続、クッシング在庫も9週連続の減少です。

 

ガソリン在庫は減少予想に反して前週比124万バレル増で、前回に続く増加です。中間留分は同145万バレル増でした。


2026/6/23
NYMEX WTI Aug: $73.21/bbl ( -0.65 )
20日移動平均: $85.00 ( -1.24 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $99.06/ -2σ: $70.93
 幅: $28.13 ( +1.30 ) / 100日平均: $24.05
ボラティリティ
 45.29 ( -0.22 ) / 100日平均: 65.93

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米国石油協会 (API) が6月23日発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は410~500万バレル減少の予想を下回る前週比77万バレルの減少でした。原油在庫は10週連続の減少です。

WTI 原油先物取引の現物受渡し地クッシングの原油在庫は前週比98万バレルの減少で、9週連続の減少となりました。

ガソリン在庫は40~130万バレル減少の予想に反し前週比124万バレル増加、中間留分も40~110万バレル減少の予想に対し前週比145万バレル増加となっています。

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原油相場は続落です。週明けの時間外取引はイスラエルによるレバノンのヒズボラ攻撃を巡る不穏なムードの中で堅調に始まりましたが、その後米国とイランの和平の最終合意に向けた進展が伝えられ軟化しています。


6月22日の NYMEX WTI 原油先物7月限は前日比$1.78安の$74.82/bblで納会し、8月限引け後の時間外取引は$74/bbl台前半です。

 

中東情勢がイスラエルとヒズボラに関する不安定感を孕む中、市場はそれでも大局的には落ち着く方向と評価し、WTI 原油相場は$75bblを下回る水準での推移となっています。

 

ただ、足元の水準は開戦前の価格帯に比べるとリスクプレミアムを残しており、市場の空気が弱気一辺倒ではないことを示します。

 

ホルムズ海峡のタンカー航行は次第に回復していると伝えられるものの正常化の目途は未だ不透明で、当面の世界の石油需給バランスは各機関が予測した大幅な供給不足が続く見通しです。このこともプレミアムの完全剥落を防いでいる可能性があります。

 

とはいえ、昨年後半に積み上がった在庫が逼迫を緩和してきたことや先行きの緩和見通しは、上昇機運に水を差していると見られます。

中国国家統計局によると、5月の同国のガソリン生産量は1,109万トンで前年比10.8%減でした。2か月連続の前年比マイナスで年初来の累計は同2.3%の減少となっています。軽油生産量は1,327万トンで前年比16.7%減、年初来の累計は同3.6%の減少です。


インド石油天然ガス省によると、5月の同国の原油処理量は日量521万バレル相当の2,205万トンで前年比5.4%減でした。3か月連続の前年割れです。

 

 

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した6月16日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによる WTI 原油先物の買い越し幅は前週比1.6%増で3週連続の拡大です。売り玉の増加幅以上に買いが増えました。

 (参考図表)

総取組高は前週比0.1%の増加です。


2026/6/22
NYMEX WTI Jly: $74.82/bbl ( -1.78 )
20日移動平均: $86.24 ( -1.20 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $99.65/ -2σ: $72.82
 幅: $26.82 ( +1.56 ) / 100日平均: $23.85
ボラティリティ
 45.51 ( +0.10 ) / 100日平均: 65.79

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