豊かさの基準 | 日本酒と甘酒 糀素弓(はなそゆみ)の一歩一歩

日本酒と甘酒 糀素弓(はなそゆみ)の一歩一歩

選りすぐりの日本酒や元気の素・甘酒で、疲れた心を休めてほしい。。。そんな願いを込めて2018年12月にオープンしました。
まだまだ赤ちゃんの店なので、皆さまから育てていただけるとありがたいです。

毎週水曜日発行の、読書普及協会のメルマガ『本からいただく言葉~魂の止まり木として』
82号は私の番でしたので、転載いたします。
http://archive.mag2.com/M0085239/index.html


【今週の読書道☆立ち止まって、豊かさの基準について考えてみよう】

春ですね~♪
私は、1年のうちでこの時期が一番好きです。
人も山も空気も花も、新しいことを始めようとウズウズしてる感じ。
そして、期待と同じだけの不安がミックスされた、 何とも言えない初々しい感じ。

さて先日、 長谷川圭介さんの『愛しのはんかくさい人物語』を読みました。 http://dokusume.com/modules/store/index.php?main_page=product_info&products_id=5225

“はんかくさい”っていうのは北海道弁で、ばかげていたり、あほらしいことだそうです。
この本では、北海道に住む10人の“はんかくさい”仕事人をピックアップしています。
その“はんかくささ”って言ったら超一流。
儲からなくても人から煙たがられても、自分が信じた道を貫いています。
「ここには絶対に自分が必要だ」という使命が、人を突き動かすのですね。
でもこの人たち、最初から“我が道を行く”タイプだったのではなく、 何度も挫折し、何度も心が折れそうになっています。
傷だらけになりながら得た使命感は、そうそう簡単に変えられるものではありません。
だから強くなれるんですね。

ところで私たち、どれだけの人が使命を持って仕事をしているでしょうか…?
日々の糧のため、自分の時間を切り売りして労働しているだけになっていませんか…?
『減速して自由に生きる』の著者、高坂勝さんは、週休3日の居酒屋を営業しています。
この本には、年収600万のビジネスマン時代から オーガニックバーを開業して年収350万になるまでのいきさつが詳細に書いてあります。
高坂さんの年収は大きく減ったけど、 生活の質は向上し、時間と友人と楽しみと健康と感動を得ています。
高坂さんも、十分“はんかくさい”仕事人ですね。

人は豊かさを求めて仕事をします。
その豊かさの物差しは、人それぞれで違うはず。
何十万もするバックが豊かさの象徴である人もいれば
高坂さんのように自然や子どもや友人と触れ合う時間が豊かさの象徴である人もいます。

私も、たくさんのものが芽吹くこのさわやかな季節に、
ちょっと立ち止まって、自分自身の豊かさの基準について考えてみようかなぁ。。。
それこそ、新しい自分と生き方が発見できて
“はんかくさい”仕事人の仲間になれるかもしれません。

PS.『愛しのはんかくさい人物語』、宮崎県編や読書普及協会編も欲しいとこですね。


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