人は死ぬと死後の世界に行く。でも、多くの人は本当に死ぬまで、この世のことを問題にします。死ぬまでに少しでも価値のある人間になれたら、いいと思うし、価値のあるものを誰にどう分配するかしか考えていません。
そして、それが死の準備かのように考えています。
でも、実際、死んでゆく時は、手に入れたものすべて置いてゆかなければならない。
そういう意味では、どんな価値のあるものを手に入れても意味が無いことになってしまうのに、自分が死ぬまで、価値のあるものを手入れることが意味のあることだと思って疑わない。
本当はそういうものを捨てて、自分はどこへゆかなければならないかを問題にしなければならないのに、問題になるのは、残してゆくものばかり。
本当におかしなことだなと思わずにはおれませんでした。