人生とは、開けたら閉める、出したらしまう、使ったら片付けるの繰り返し。私たちはついつい開けたら、開けたまま、出したら出したまま、使ったら使いっぱなしにしがちですが、仏法では、一回一回元に戻すことを教えられます。
それは心を元に戻す訓練のためです。私たちの心は放っておくとどんどん穢れてゆきます。穢れるとは、欲以外のことすべてが面倒臭くなる。つまり、出したものをしまわないと、余計しまうのが面倒臭くなって、出したら出しっぱなしにしてしまうのです。そして、思い通りにならないことが苦しくなります。
人生は思い通りにならないことの連続です。だから、穢れるような習慣が身につくと、毎日が不満と怒りの連続で苦しむなければなりません。
思い通りにならないことが苦しいのは、自分の心を元に戻す習慣がないから。だから、使ったら、その都度片付けなければならないのです。
心は毎日の習慣によって生み出されます。自分が苦しむことがないように、その都度、その都度片付けてゆきたいですね。