諸行無常を知るとは | 幸せのこころとかたち上田祥広のブログ

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人はどうしたら幸せになれるか。なぜ苦しまなければならないのか。お金や地位や名誉をどれだけ手に入れたかを問題にするよりも、自分がどうしたら幸せになれるかを問題にして生きてみませんか。

諸行無常と聞くと、この世のすべてのものが無常であって、無常でないものは何一つないと思ってしまう人がいる。そして、すべては無常だから、無常のものを追い求めることは意味がないと知りながら、この世に意味のあることを知らないから、結局は、無常のものを無常じゃないと執着して追い求めてしまう。

この時、どんなに無常のものに我をつけて執着しても意味がないと口では言っている。でも、行動では、自分の我を拡大する為に次から次へと価値のあるものを求め、自分のものにしようとしている。

こんな行為、意味がないと言いながら、自分が求めているものには意味があるとしか思っていない。それが無常のものしか知らない人の生き方。

諸行は無常だからといって、この世のすべてのものが無常ではない。無常なのは諸行だけ。諸行とは、現実世界のあらゆるもの。私たちはそれに我をつけて自分のものにしようとしている。

確かに無常のものに我をつけて自分のものにすることは、意味のないこと。でも、この世に意味のあることはある。それが心の世界のこと。心の世界のことを仏教では諸法といいます。心でどんな思いで生きるかは、私の世界となって、幸せや苦しみを生み出す。だから、意味のないことは何一つない。諸行のものを追い求める人生から諸法のものを求める人生へと変わる。

それが諸行無常を知るということ。意味のない人生から意味のある人生へと変わる。生き方が変わる。それが真実を知った人の生き方なのです。