何のために掃除をしなければならないのか?
掃除とは世界を見る行為。私たちはいつも他人から自分がどう見られているかばかりで、相手のことを自分の思いこみで見ています。だから、相手のことを見ていながら、ちゃんと見ることはありません。
でも、掃除をすることによって、ここは汚れているだろうとか、ここは綺麗になっているだろうとか、と思い込みで見ていたことが如何に間違っていたか知らされます。そして、見てなかった世界をちゃんと見ようと思うようになります。それは見ているようで相手のことも見ていなかったと知らされ、この人はこんな人だと思い込みで見ていたけど、実はこの人のことを何にも知らなかったと知らされるのです。
また、掃除をすることで、いつも掃除に心がけていなければ、部屋のあらゆる所がホコリが積もってしまうことが知らされます。それと同じように、相手のこともいつも心にかけてあげなければ、相手の心にも寂しさというホコリが積もってゆきます。
掃除とは、相手のことをちゃんと見て、相手のことをいつも心にかけて大事にしてあげる徳を身につける行為なのです。
その為の訓練として、掃除をする。私たちは掃除をしないと、大事な人でも、見ているようで見ておらず、ほったらかしにしてしまいがちになります。
人を大事にするには、まず掃除に心がけることなんですね。