世俗の君子幸臨し 勅して浄土のゆへをとふ 十方仏国浄土なり なによりてか西にある
鸞師こたへてのたまはく わが身は智慧あさくして いまだ地位にいたらざば 念力ひとしくおよばれず
一切道俗もろともに 帰すべきところさらになし 安楽勧帰のこころざし 鸞師ひとりさだめたり
東魏の孝静帝がやってきて、曇鸞大師に尋ねた。なぜ大宇宙にはたくさんの仏があり、浄土を作られているのに、その仏様の浄土を念じることはせず、阿弥陀仏の浄土のみを念ずるのか?
それに対して、曇鸞大師は答えられた。私は智慧も浅く、不退転にも至ってないので、十方諸仏の浄土を等しく念じることはできない。だから、そんなものでも救って下さる阿弥陀仏の浄土だけを念じているのです。どんな人であったとしても、帰依するところは阿弥陀仏以外の他はない。私たちが帰依するものは阿弥陀仏以外にはないのだと曇鸞大師ひとり定めたり。だから、どんな人であったとしても、帰依するところは阿弥陀仏以外の他はない。私たちが帰依するものは阿弥陀仏以外にはないのだと曇鸞大師ひとり定めたのです。