弥陀経意
十方微塵世界の 念仏の衆生をみそなわし 摂取して捨てざれば 阿弥陀のなづけたてまつる
阿弥陀仏の光明とは無碍光の働き。障りを取り除き、現実を受け入れる力がある。そのお力はすべての人にかかっている訳ではない。念仏の人のみである。だから、念仏をしないと、だんだん穢れが溜まり、人のことが許せなくなる。許せないから、ちょっとのことで腹が立つようになり、また、イライラして相手を責めてしまう。仏教はなぜ聞かなければならないのか？それは仏教を聞くと念仏ができるようになるからである。念仏をすると、許せない相手も許せるようになる。その許せない相手の最たるものが自分。私たちは自分が悪をしてしまった時に、自分で自分のことが許せず、捨ててしまう。捨てるとは投げやりになる。そんな自分を見捨てないのが阿弥陀仏。だから、念仏をすると、こんな自分でもこの自分で生きてゆくしかないから、やってゆくしかないなとなる。本当の自分から逃げることなく向き合うこと。それが阿弥陀仏の摂取不捨のお力。だから、阿弥陀仏にはこのような摂取不捨のお力があるので、阿弥陀と言われるのです。