英文解釈の訓練(5)倒置を見破る(?) | 秋田いぬゴンの英検1級&英語教師への道3

おはようございます。


半熟卵3分の1人前英語教師(しかも見習い!)のゴンです。連日、誤読を披露していますが(苦笑)そのせいか「肩書」がどんどん長くなっております(爆)


このシリーズは、私の誤読を反面教師として皆様の英語力が伸長することを願うものです!!(苦笑)


さっそく、今日の英文テキストですが、5月11日付のDaily Yomiuri紙に掲載されたWashingtonPostの記事から採りました。



Bin Laden's death is symbolically important but irrelevant to the war on terror.

Many commentators have asserted in the past week that the death of bin Laden won't make much difference to the wider jihadist movement that he helped spawn. There is some truth to that, but balanced aginst this are the facts that al-Qaeda was bin Laden's creation and he was the ultimate author of the 9/11 attacks. When new recruits joined al-Qaeda, they pledged a personal oath of religious allegiance to bin Laden, rather than to the organization. Similarly, when affiliated jihadist groups have attached themselves to al-Qaeda central, as al-Qaeda in Iraq did in 2004, their leaders pledge their fealty to bin Laden personally.


Bin Laden is one of the few men in recent decades who truly changed the history of the world. With him gone from the scene, there is no one of his stature and charisma to become not only the leader and strategic guide of al-Qaeda, but to inspire the group's affiliates across the Middle East and North Africa and the wider jihadi movement around the globe. For that, we can all be grateful/


まずは、単語や熟語のレベルから勉強します。


一行目に登場するassertという単語はよく目にする英単語ですが、自分からエッセイなどで使えているかというとなかなか出てこないですね。

「ジーニアス英和辞典」によりますと、このassertはthat節を後ろにとって「(証拠はないが自信を持って)断言する、はっきり意見を述べる」という意味を持つそうです。この「証拠はないが自信を持って」というのが面白いですね。そして本文の文脈とも合致しませんか?そして本文中のassertもよくみると後ろにthat節がきていますね。


won't make much difference to

make a difference は「違いが生じる」ということで、英語でこの表現を肯定文で使うときは、常に「好ましい変化を生む」というニュアンスになると聞いたことがあります。ここでは否定文で使用されておりますから、「大した違いを生まない」ということなんでしょう。

しかし私が個人的に勉強になったのは、「何に対して違いを生むのか」の「何に対して」の前には前置詞のtoを置くのですね。


それからmuchは否定文で用いられると、「大した~ではない」の意味になります。「ジーニアス」の例文を見てみましょう。


It's not much, but you can use it to pay the taxi fare.(お金を渡して)たいした額じゃないけどタクシー代にでも使って。


続いて、


spawnという単語ですが、なんとなく芽が出て育つみたいな意味だとうろ覚えしていますが、辞書で確認してみます。


あら、全然違っていました(汗)


spawn : <魚・カエルなどが>卵を産む、<物>を多量に産む


だそうです。


さて、本題の「倒置」かなと思った部分ですが、


There is some truth to that,but balanced against this are the facts that al-Qaeda was binLaden's creation and he was....


の部分なのです。文脈は、「多くのコメンテーターはビン・ラディンの死が世界のジハードの動きを抑止する効果は持っていないだろうと見ているが、実際、アルカイダの生みの親はビン・ラディンであり、アルカイダに加入する者たちはビン・ラディンへの宗教的な忠誠を誓っているのだから、その親玉が死んだということは、大きな変化をもたらすのではないか」といった感じでしょうか。


ぼくは、どうもこの一文で倒置が起きていると思ったのでうが、どうなんでしょう。


本当は、the facts that al-Qaeda was bin Laden's...... are balanced aginst this.となるはずが、主語の部分が頭でっかちになるのを嫌う英語は、それを避けて述部を先頭に持ってきて主部を倒置させたのではないのかなあと思ったんですが。。。


で、ここでのbalanceなんですが、「ジーニアス」には、againstと一緒に使われる場合として、「~と比較する」と出ています。


文脈から、ここでのbalanceが「均衡のとれた」ではbutという逆説の接続詞と矛盾してしまいますよね。


ここではbe balanced against ~で「~と比較されている」→「~と鋭い対照が見られる」


butの前に出てきたtruthが、but以下のfacts(事実)と「不均衡」を呈している。その「不均衡」のニュアンスをagainstが醸し出しているんじゃないかなあと推測しました。


この辺りはいかがでしょうか?


お詳しい方はぜひ、お教えください。


なんか、後半の単語学習を書くまえに力尽きました(苦笑)尻切れトンボですみません。