英文解釈の訓練(4)省略を見破る(?) | 秋田いぬゴンの英検1級&英語教師への道3

こんにちは。


半熟卵英語教師(しかも見習い!)のゴンです。


今日も己の無知を何のはばかりもなく大公開すべく、英文解釈の訓練シリーズ第4弾行きますよ!


Innocent/Scott Turow
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この「法廷もの(?)」ミステリ小説に対するレビューがアメリカ公共ラジオのnprのウェブサイト上に掲載されておりました。こちらがそのURLです→nprのレビュー


以下、上に張ったリンク元に掲載されているレビューをここにも引用してみます。


Scott Turow avoided writing a sequel to Presumed Innocent for 20 years. Despite offers from his publisher, he felt that he still had many more stories to tell― and indeed he wrote eight more novels, including Burden of Proof, Reversible Errors and Personal Injuries. But if millions of readers continue to be interested in Rusty Sabich, the career prosecutor accused of murdering his former mistress in Presumed Innocent, why shouldn't the novelist? The result is Innocent― an extraordinary novel that's clearly the work of a mature writer who knows what's behind the curtain (and robes) of power. Sabich is now 60 and a Supreme Court judge. His wife dies in bed beside him, and the judge is accused of her murder. All of the immensely intricate and satisfying courtroom serves and volleys are there. But so is a story of fathers and sons, allure and reason, and finding reasons to go on beyond despair.



この英文にはいくつか日常英会話で使える表現や面白い言い方が含まれていますね。まずは、それらをピックアップしてみます。


write a sequel to・・・


これで、「~の続編を書く」という意味になります。これなんか日常英会話で使えそうじゃないでしょうか。

「~の続編」というとき、 a sequel to・・・を使えばいいのですね。


たとえば、


He should write a sequel to 本の題名とか。


なんて言えば、自分がそのシリーズか何かに対して好評価を下していることを相手に伝えることはできますよね。他に言い方は色々あるのでしょうが、「取り敢えず言いたいことを伝えようとしてちゃんと伝わる」が日本人としての英語の基本スタンスだとぼくは考えています。10年も20年も海外に住める見込みがあるわけでもないぼくのような純正日本人(?)は、そのあたりを目指すのが穏当なんでしょうか。


behind the curtain of power


という表現も面白いなあと思ってノートにメモしました。まあ、「権力の分厚いカーテンの内幕」ってことなんでしょうが、たとえば、ネイティブと政治についてお話しているときに


We never know what's going on behind the curtain of power.


なんて言えたら、バシっとキマルような気もしますが、この青字の英文は私の手製なので、正しいかどうか保証はしません(苦笑)


タイトルの「省略を見破る」ですが、


why shouldn't the novelist?


の部分は明らかに助動詞shouldn'tの後ろに来るはずの動詞が省略されているような気がします。


Why shouldn't the novelist ( )?の空欄に埋まる動詞はなんだろうか?と少し悩みました。


文脈から、Why shouldn't the novelist (continue to wirte the sequel to Presumed Innocent)?と補ってみましたが、これで正しいのでしょうか??


それから実は一番気になっているのは最後の一行なんです。ここにもう一度引っ張ってきてみます。


But so is a story of fathers and sons, allure and reason, and finding reasons to go on beyond despair.


最後のdespair(失望・落胆)は、恐らくScott Turowが読者の期待をよそに20年も続編を書かなかったことによるファンの失望のことでしょう。


この文の主語はsoでしょうか。そしてこのsoは前の文の内容を受けているのですね。この主語に対する補語の部分は、A、B、and Cという構造になっているでしょうか?


fathers and sonsとか、allure and reasonは、対義語を並べて文にリズムを出させる効果を狙ったものでしょうか。「それが物語というもののアルファでありオメガであり、魅惑であり理性であり、(待たされ続けた)落胆をものともせず読み進めるワケでもある。」


としてみましたが、補語の部分に動名詞が来ているfinding reasonsの部分の意味がよく分かりませんでした。


一つ前の文では、法廷で「サーブ」や「ボレーシュート」の応酬が繰り広げられる、とこの小説の魅力を書いているわけで、それこそが、この本の読みどころなんだというわけです。


この内容をsoが受けて、そしてそのsoの補語がfinding reasonsなのですよね?


「失望を超えて続ける理由を見つけること(直訳)」。ん~、なんかよく分かりません。