昨日、コロナワクチン1回目の接種を受けてきました
筋肉注射でテレビで見ているとブスッと針を刺している様子が怖かったです。が、チクッとしましたが大丈夫でした。その後筋肉の痛みがきて夜まで痛かったのですが、朝になって少し楽になっていました。ちょっと安心しました。![]()
緊急事態宣言がまた発令されることになりました。そしてその中でオリンピックが開催されるもようです![]()
あーぁ
熱海の土石流災害がオリンピック中止の口実になると思っていました。だって被害に合った方、行方不明者の家族はオリンピックを楽しめるわけありません![]()
アスリートは努力していた?感動を与える?それは心が平穏の人が感じることです。
金メダルが折れた心を癒してくれるとは私には思えません![]()
コロナワクチンがまだまだ行き渡らないのに海外の選手団の来日は恐怖しかないです。
もやもやするオリンピックですね![]()
愚痴で始まりましたが6月に読んだ本のアップです![]()
30)乾くるみ著『物件探偵』
「ワタクシ不動産の気持ちを読み取ることができるのです」
宅地建物取引主任者(現:宅地建物取引士)の不動尊子(ふどうたかこ)は15歳でその資格を取得し、神出鬼没に不動産購入者の前に現れ、その不動産の気持ちを語る物語。
「部屋が泣いています」
「このアパートは、悲鳴を上げています」
「とても気持ちのいい部屋ですね」
「このアパートが呻いています」
「部屋が涙(嬉し涙)を流しています」
「この部屋からは、調和とそれを乱す者への困惑と二通りの感情が伝わってきます」
新たな住居者に投げかけられる尊子の言葉で救われるさまがすごく面白かった。
海千山千の不動産売買のプロに対する素人の買手の味方参上!ですね![]()
31)伊吹有喜著『今はちょっと、ついてないだけ』
立花浩樹(たちばなひろき)はバブル時の大学生の時、「ネイチャリング・フォトグラファー:タチバナ・コウキ」として世間を席巻したが、所属していた個人事務所が倒産し、その借金を返済しているうちに40代になってしまった。
浩樹は母の元に帰り、母の入院友達の婦人に写真を頼まれのがきっかけで、写真を撮り始める。
入院友達婦人の息子で映像制作の仕事から総務部管理課に異動させられて退職し、妻から離婚を請求されている宮川良和→メイクアップ技術には自信があるがセールストークが苦手で美容サロンを辞めた瀬戸寛子→婚活サイトで知り合い結婚を考えた男性から付き合いを断られた佐山智美→浩樹と同じ大学で同じ探検部だった岡野健一→ピークを過ぎた芸人会田健→浩樹を事務所に誘い倒産して逃げた個人事務所社長巻島雅人と、浩樹の写真が縁で繋がって最後に借金の張本人巻島に行きつく物語の構成と個々の物語がとても面白かった。
人には必ずついてない時は存在すると思う。腐ったりしてしまう時もあるが決して人生を捨てないでほしいと思わせる物語で読後感爽やかだった。
32)宮津大蔵著『ヅカメン!;お父ちゃんたちの宝塚』
宝塚歌劇に男性ファンが多くいらっしゃることは観劇している方には周知の事実です。また宝塚歌劇でお仕事をしている方が多くいることもご存知ですよね。
この小説は女性の園と言われている宝塚歌劇団でお仕事をされている男性を主人公に綴られていきます。
阪急電車梅田駅の駅長を定年退職し、月組生徒監(お父ちゃんと呼ばれている)として再就職し戸惑いながらもジェンヌさんのお世話をする多々良源蔵。
宝塚ファミリーランドの仕事を希望していたにもかかわらず、劇団の大道具係になった原口芳樹。
阪急本社人事部から歌劇団制作と呼ばれるリストラ肩たたき担当となった鍋島浩。
脚本家であり演出家である悩める柴崎大輔。
そして、タカラジェンヌとなる万里子の父と、ジェンヌ美雪の兄の計6名の物語。
タカラジェンヌ愛称サンバと関わりながら物語が進んでいく。
兎にも角にも楽しく読めました。
図書館の返却棚で見つけた甲斐がありました。
フィクションと分かっていても本当のような気もして、読後幸せな気分になったこと著者にお礼を言いたいです。
この小説の著者宮津大蔵氏は大学教授で妻が元月組男役真山葉瑠さん。「文庫化によせて」を巻末に書いておられます。
この図書と出会わせてくれた図書館にも感謝です。
33)柳広司著『風神雷神;風の章』
34)柳広司著『風神雷神;雷の章』
先月に読んだ本で原田マハさんの造形した俵屋宗達に魅せられ、宗達に興味津々の私が、この著者はどんな宗達を描くのだろうと読んでみました。
宗達が、伊年と呼ばれ、本家から扇屋「俵屋」に跡継ぎとして養子となった6・7歳の子供として登場。細い目をして茫洋とした顔つきでぼんやりしている![]()
信長の前で好きに絵を描いてしまう宗達のマハさんとは全然違うぞ!
これはこれで面白そう![]()
マハさんのことは忘れてすっかりはまってしまいました。
宗達が描いた作品をもとに、それにかかわった人々、作品の創作過程などが紡がれる。
妻のみつ・本阿弥光悦の娘冴(さえ)・出雲阿国の3女性が物語に彩りを添え、幼馴染紙屋宗二(かんやそうじ)と角倉与一(すみのくらよいち)との友情が温かく快い読み心地を与えてくれる。
作品に取り組む宗達の凄さが遺憾なく発揮されたその姿の描写と、この著者の日本美術に対する造詣の深さがこの物語を一層魅力的なものにしてくれた。
「私は絵師ではなく、絵屋の絵職人」と言い切る宗達を主人公にしてくれた著者にお礼が言いたい。
読み応えありで、宗達の絵すべて見てみたいと思いました![]()
コロナが終息したら企画展是非お願いいたします![]()