信長の正室帰蝶は謎の多い人物だそうですね。
私の帰蝶像はだいぶ昔NHK大河ドラマ『国盗り物語』の松坂慶子さんにかぶります。
結婚前「なにかあればこれで信長を刺せ」と短刀を渡す道三に「これは父上を刺す刃になるやもしれませぬ」と答える帰蝶。
今まで見てきたテレビドラマでの忘れられないシーンです。
松坂慶子さん美しく凛としていました゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
6月10日から始まる宝塚月組公演『NOBUNAGA<信長>』で帰蝶を演じるのは月組娘トップちゃぴちゃん(愛希れいかさん)。
どんな帰蝶をみせてくれるのかとても楽しみです。
それで帰蝶ってどんな人と思い読んでみました。
はい!諸田玲子著『帰蝶』を読みました。
すごく男前な帰蝶に描かれていました。
著者の諸田玲子さん、残虐無比な殺戮を平然とやってのける信長がどうして英雄としてもてはやされるのか、昨今の信長人気に疑問を感じておられたそうです。
そしてそんな男の妻を見事に描かれました。
読み応えのある小説でした。
本能寺の変の章が特に面白かったです。
本能寺で起こったことが書かれているのではなく、帰蝶を中心とした安土城に残っている人たちを描きながら本能寺で起こったことを想像させるという手法。緊迫感いっぱいで息を詰めて読み進めていきました。
立入宗継という京の商人(御蔵職)を登場させ、本能寺の変にも関係させ、また帰蝶の心のよりどころとして存在させてこの物語を面白くさせていたのはとても秀逸だと思いました。