三鷹市と調布市の境、東八道路と三鷹通りが交差する深大寺東町の角。この場所にあった調布市クリーンセンターが野水へ移ったのは二〇一九年。その跡地にこの四月、商業施設「ブランチ調布」がオープンした。
地上三階、地下一階。レストランとショップとクリニックと公共施設をちょっとずつ集めたミニモールだ。
施設コンセプトは、「〈人がつながり、まちにひろがる〉。協調(多世代が協調し将来にわたって交流できる拠点づくり)・調和(広場を通じて地域の方々と調和する施設環境)・歩調(地域のニーズに寄り添い、歩調を合わせてともに歩む施設計画)という〈三つの調べ〉により、地域の方々が気軽に〈つどう、つながる、ひろがる〉施設」だ。
地域の方々の心の内は計れないけれど、期待が持てるとすれば、「あそびのひろば」「みはらしひろば」「いこいのひろば」と名付けられた、なにもないテラスだ。
そこになにがあるわけでもなく、気分転換にふと足が向く。地域のつながりは、そういう空間から生まれると思っている。
(『そよかぜ』2022年5月号/ひとやすみ)