昨日、行ってきました。
江戸時代中期の禅僧で、
500年に一人の英傑と呼ばれた白隠。
と言うのはパンフレットの受け売りで、
相棒の誘いにて、馳せ参じました。
達磨をメインに、釈迦、菩薩などの他、
七福神や獣を擬人化したものまで、
あれこれ工夫のある題材とユーモアに
思わず「おぉっ」と声がでます。
何より驚きなのが、
濃く淡く描かれるその絵は、
ものすごく力強いと同時に、怪しい。
まるで全てが、妖怪百物語。
上の画像は布袋尊、ありがたさよりも、
親しみとちょっとした気色悪さが先に立つ、
何とも言えない画風で、そこが魅力。
絵や書に隠されている仕掛けや意味は、
楽しみの少なかった当時にあっては、
盛大な娯楽でもあったのだろうと思えます。
会場内では「暫時不在、如同死人」、
「真理を追究する心が一瞬でも留守になれば、
死人も同然だ」と言う意味の言葉が、
一番ストイックに感じられました。
更に結構、皮肉やさんの毒舌屋さんで、
お金持ちの贅沢にズケズケ苦言を呈するなど、
思いきりの良さもなかなかのものです。
42歳で大いなる悟りに届いて、
60歳を過ぎてから沢山の絵や書を記し、
80歳を過ぎるまで、庶民にもわかりやすく
メッセージを残そうと、精力的に活動した白隠。
その力強さと繊細さとのバランスは絶妙で、
まるで今も生きているかのようなパワーが
各々の作品に込められているんです。
2/24までやっています。
40数か所から100点以上を集める展示、
そうそうないことだと思うので、
お時間ある方、興味ある方、是非、
会場に足を運んでみてください。
音声ガイドもありますので、よかったら☆