3月8日(日)13時30分の回を観てきました。





場所は下北沢にあります下北沢ザ・スズナリ。








作品は鵺的第13回公演『バロック』








福永マリカさん他の作品でも出演していた方々が多数出演していたので。





13時過ぎに劇場に到着。





階段を上がって上の階へ。





入口でチケットの半券を切ってもらい中へ。






物販コーナーもあり今回の上演台本と前回の上演台本(公演写真が載っている)を購入。









劇場内に入って席を探す。





今回はC列の2番。





前から5列目の左端の席。





舞台上には洋館をイメージしたセット左右に赤い色の階段と上には窓と扉、下の左右には豪華な椅子が置いてあり右側と中央に扉がありその前の床には豪華な絨毯が敷かれている。






13時30分過ぎになり舞台の幕が上がる。





上演時間は約2時間でした。





ここからはネタばれが含まれますのでまだ観ていない方、内容を知りたくない方は読まないで下さい。



信州の地方のある県(長野)の奥深い森の中に洋館がひっそりと建っていた。



数十年前に一度火事で焼け落ちた屋敷を修復したが御厨家の人びとはそこを離れ空き家状態に。




異常な現象が起こる幽霊屋敷になっていたが住み込みの使用人大原圭一(谷仲恵輔さん)により屋敷の体をなしていた。




火事は人災によるもので放火したのは御厨紗貴子(福永マリカさん)本家の人間はほぼその火事で死に絶えたが妹でもある御厨美貴子(笹野鈴々音さん)は生き残る。




しかしその後紗貴子の姿は見ることはなかった。





ようやく屋敷を解体するという話になりNPO法人空家管理機構代表の下村慧子(川田希さん)と高岩総合建設営業部の田所勉武(白坂英晃さん)が屋敷を訪れる。




森に住む浮浪者山城陸郎(吉村公佑さん)は不適な行動をする。




そして御厨家の婿でもある御厨喜四郎(佐藤誓さん)秘書の津山泰子(奥野亮子さん)御厨家長男龍郎(祁答院雄貴さん)次男(養子)光仁(小西成弥さん)三男禎巳(岸田大地さん)長女ひとみ(野花紅葉さん)次女はるか(春名風花さん)もこの屋敷に集まり美貴子もこの場所にやってくるのだが…





御厨家の一族と幽霊屋敷で起こる奇妙な出来事そこに集まる人々が作品の雰囲気をより引き立ていて深みのある作品ながらも鵺的では珍しく笑いも散りばめられているところが面白くもあって。





照明と音響効果によって生まれる演出も鵺的ならではで今回の舞台セットも良かったです。




今回の作品には過去作品でもある『悪魔を汚せ』や『奇想の前提』の雰囲気も取り入れられいるような感覚で。




前半では『悪魔を汚せ』で登場した灯油缶やロウソクの演出などもあったりして過去作品を知っている人であればニヤリとさせられました。←まさに『悪魔を汚せ』のラストシーンを思わせるそんな演出




幽霊が出てくる話でもあるんですけど怖いという感覚はなくて某遊園地のアトラクション(◯ーンテッドマンション)を座って眺めているような。




SFの時間移動のような演出もあってそのあたりは今までになかった感じでもあったので。




今回福永マリカさんは2役演じていて御厨紗貴子は美貴子の姉でもありこの屋敷を一度放火した人間でもある血族に対して恨みを持っている。←実の父親と関係を持った経緯もある為




今は幽霊になっていて数年前に屋敷を放火した後山城に殺されてしまう。←自分ではその自覚はないようである




前作の『悪魔を汚せ』や『奇想の前提』での妹役とは打って変わっての姉らしさ全開で雰囲気もかなり変わっていたので新鮮さも感じられました。




ちょっと声のトーンを下げた感じの喋り方も威厳のある風格も出ていて。




小西さん演じる光仁が椅子で横になっているシーンで近づく場面でも怪しげな雰囲気も醸し出していました。




妹役の笹野さんとの後半での掛け合いも『最後の晩餐』の絵のようなシーンのところでそのやり取りも観ていて面白かったですね。←向かい合って食事をしながら話すシーン




そして春名さん演じるはるかと対峙する2人のやり取りもまた見どころではないのかと。←かつてはるかのような考え方を持っていたようなので




そして春日霧子役は祁答院さん演じる龍郎の恋人として登場し紗貴子と顔が瓜ふたつでもある。←性格的には全く違う




龍郎は以前屋敷内で見た紗貴子(幽霊となった)を好きになってしまい次々と女性を屋敷に連れてくるも紗貴子とは違う事で殺害し死体を屋敷の床に埋めていたという事実が後半で明らかに。




精神的に病んでしまっている彼を見て後悔するようなシーンも。





2役演じていてそれぞれに雰囲気も違っていてそのあたりも見どころだったりします。




個人的には佐藤誓さんと白坂英晃さんの役柄が印象的でそれぞれ違った視点から笑いを提供しているんですよね。




佐藤さんは話している人に懐中電灯を当てて楽しんでいたりする場面とか危機的状況下でもあっけらかんとしているところとか。←それでいて貫禄もある役柄




奥野さん演じる津山(秘書)とのやり取りも見どころの1つかと。




白坂さん演じる田所は霊感が強い事もあって見えないものが見えてしまう役柄で。




川田さん演じる下村と奥野さんから『気持ち悪い』と言われるあのシーンでは笑わせてもらいました。




鵺的ではあまり笑いのシーンって少ないんですけど…今回は少し多めに散りばめられていて少し楽に観ていられるそんな作品に仕上がっていると思います。





それ以外でも見どころはあったりするので。






一つ気になった点と言えば席の位置によっては舞台が死角になるところがあるところ。




私が今回観た2番目の席ではかろうじて大丈夫でしたけど1番左端の席だと左側の階段でのシーン(特にマリカさんと野花さんのシーンは)が見えにくいような気がしましたね。





出演者の方々ありがとうごさいました。





3月15日(日)まで上演していますので気になる方は是非。





最後まで読んでいただいた方もありがとうございます(o^∀^o)