こんにちは。

前回の続きです。
(料理人・料理研究家部門でブログを書いているので、ここでいったん終わりにします。)

施設的養護より家庭的養護の方がよいとする厚労省の考えにより、未就学児の保護が難しくなっている現状。

実親でも里親でも、すべての家庭で理想的な温かい家庭的養護がなされるなら、そりゃあ施設より家庭がよいでしょう。でもそれが無理だからこれだけの虐待があるわけで。
施設の役割がどれだけ大きいのか、改めて考えたいものです。

どっちの方が良いとか優れているとか、そんな優劣を決めつけではなく、それぞれを活かしたいものです。


それから、子どもの救済と共に気になるのが、親の心身の健康。
これも大事だと思うのです。

私も自分自身の状態で、子どもに対してイライラする大きさが違うことがあります。泣き声ひとつでもそう。「うるさい、なきやんで!」とイライラする時と、「あらあらどうしたのかしらー」と余裕でいられる時。それは仕方のないことだと思うけれど、ちょっとイライラするくらいの程度で収まらない心を持つ大人は、心身不健康なのかもしれません。

それから、核家族が進んだり、近所との付き合いも希薄になって、子育てを身近で見たことがないまま突然親になるという問題。

男性のいいなりにならないよう、女性が自立・養育できる経済力を持つことも大事なのでは。

虐待児の救済とともに、もっと大きな枠で対策をうつ必要性を感じます。
あくまでも素人意見ですが。


素人ではない現場の声。
これは去年親戚がアップしていたものです。

↓↓

 
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私は某児童養護施設でも働いているわけです。
46名の児童が親元を離れて施設の中で暮らしています。
一番下は1歳9ヶ月。実の両親から激しい虐待を受けていたため当園で『保護』をしています。
園に来た時は顔を含めた身体中に痛々しい痣があり、両親が言う「転んだ」ではとても説明できないものでした。
体も小さく最初の食事の時には両手でひたすら貪るようにご飯を口に入れていました。
恐らくご飯もロクに与えられていなかったのでしょう。
両親の話とは完全に異なります。
しばしの間その子を観察しながら「こうやって救われる命が一つでも増えればいいな」と考えていました。
 
ここまで書いたところで多くの方は驚くかも知れませんが、そのオチビちゃん、、、
今月末に家庭に復帰します。
考えられない話ですが、両親が改心したと言うことです。
 
はい、あり得ません。
そんな簡単に改心できるかぁ〜〜〜!と叫びたくもなりますが『児相の判断』ですから従うしかありません。
 
嗚呼、この可愛い幼子の最悪のケースを考えなければならないのか、、、と、それ以降私の心は実に憂鬱です。
これから訪れるであろう不幸を思うだけで遣る瀬無い思いばかりが募るのです。
と言うのは、この児童の行動や性格などを細かに観察すると様々な癖があり、それが両親とのソリを合わなくさせているのは明らか。恐らく、家庭復帰後はさらに虐待が続くでしょう。
てっきり2歳まで保護したあと『措置』で入所してくれればいいな、、、と思っていました。
 
ここ暫くの間だけでもできる限りの愛情を注いであげよう!
と、他の子達が嫉妬するくらいに抱っこしたり遊んであげています。
ちょっとでも良い思い出を残してあげることしかできることないんだなぁ、、、と自分の無力に落ち込みたくもなります。
あとできる事は、本当に両親が改心していること、なにごとも起きないこと、何かあった時にすぐに児相が保護してくれることを祈るだけです。
 
他にも、家庭復帰をさせなければならない児童が何名か居るのですが、こちらも『???』と思えるものが本当に多いのです。
復帰後は父子家庭になり、家には冷蔵庫もなく、父親は現在携帯の料金滞納で電話が通じない。
なんてケースすらあります。
 
それでも『児相の決定』ですから従うしかありません。
せめて小学校低学年の間、せめて四則演算に問題がない程度の学力をつけてから復帰させてあげたかったのですが、、、
 
とはいえ、こんなこと書いたら確実に嫌われるわけですが、日本の厚生労働省は本当にバカだと思う。
 
家庭的養護の方が施設的養護よりも優れている!
と本氣で考えているらしい。
本当にそれが正しいならば、家庭内での虐待は生じないはずなのでは?
 
施設よりも里親の方がいい!
と本氣で考えているらしい。
本当にそれが正しいならば、なんで施設の3倍以上の虐待が生じるの?
 
ちなみに虐待のケースは増え続けています。

<<日経新聞より>>

児童虐待 最悪の12万件 16年度、26年連続で増加 2017/8/17 13:21
  
 全国の児童相談所(児相)が2016年度に対応した児童虐待の件数は前年度比18.7%増の12万2578件(速報値)で、過去最多を更新したことが17日、厚生労働省のまとめで分かった。1990年度の集計開始以来、26年連続の増加。同省は、昨年4月の警察庁の通知を踏まえ、警察が児相への通報を徹底するようになったことなどが、増加の要因とみている。
 児相に虐待を通告した人や機関は、警察が5万4813件の最多で前年度から42%増えた。配偶者(事実婚を含む)に子供の目の前で暴力をふるう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」について、警察が「心理的虐待」に該当するとして、児相に積極的に通報したためだ。
 虐待の種類別では、面前DVなど子供に対して暴言を吐くといった「心理的虐待」が6万3187件(前年度比30%増)と全体の約半数を占めた。「身体的虐待」が3万1927件(同12%増)、育児放棄などの「ネグレクト」が2万5842件(同6%増)だった。
 都道府県別では、大阪が1万7743件と最多で、東京が1万2494件、神奈川が1万2194件と続いた。最も少なかったのは鳥取で84件だった。
 厚労省の担当者は、「児相の人員拡充や自治体との連携を進め、早期から虐待に対応できる体制を整えていきたい」としている。

<<ここまで>>
 
恐らく氷山の一角でしょうから、実際にはもっと多いはずです。
現在6,500名ほどの里親さんが子供を育ててくれています。
厚生労働省は7年以内に30,000名ほどまで増やして虐待を受けた幼児を『児童養護施設』ではなく『里親』の下で養育するために、被虐待幼児を児童養護施設に入所させない!と言う決定を下しました。
 
申し訳ないが、日本に里親文化が根付くまでには数十年掛かるんだよ。
しかも里親の下の方が児童養護施設よりも虐待受ける可能性が3倍以上になるんだよ。
 
なのに一方的に入れさせないという判断を下す厚労省は本当にバカだとしかいえない。
 
彼らの決定の意思を固めさせた『有識者』って誰だよ?
現場を知らない学者ばかりじゃん!
 
人生を中途半端に終わらせなければならない可哀想な子供たちが増える事は本当に悲しい事です。
施設に入れば何とでもなる子供達が10万人近くいるのに、定員は増やせませんし、新規に児童養護施設を作ることも大変難しい世の中です。
その一方で里親はそんなに簡単に増える事はありません。
 
本当に子供の未来を考えて欲しい。
 
なお、児童養護施設に対してものすごくネガティブに攻撃してくる人が多いのも事実。
実際に私も超ネガティブな印象しか持てない一部の児童養護施設がありますから。
 
だからこそ、世間的には滅茶苦茶なことを言われても、一貫性を持って綺麗事で通す施設運営を続けて行きたいと考えている。
 
氣になる人は是非ウチの園に遊びに来てください。
色々叩かれてる他の施設と違うところを見にきてください。
どんなご飯食べてるのかとかも確認しに来てください。
 
そして助けてください\(^o^)/

それにしても、世知辛い世の中になるねぇ。。。。