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宇野重規 『私〉時代のデモクラシー』

〈私〉時代のデモクラシー (岩波新書)
宇野 重規
岩波書店
売り上げランキング: 4729

松本健一 『日本のナショナリズム』

日本のナショナリズム (ちくま新書)
松本 健一
筑摩書房
売り上げランキング: 113844


『近代アジア精神史の試み』もそうだったが、とにかく掘り下げが浅い。
ナショナリズムを「国民主義」の意味で捉え、「民族主義」や「国家主義」と分けているのは、
ナショナリズムを国民主権の確立した近代国家形成の思想として肯定的に論じるためであろうが、
後者の意味合い、あるいは様相をその意図のもとに勝手に切り分けることができるのだろうか。
民主党の有力若手議員(現時点での閣僚・党幹部)へのレクチャーが元だということだが、
この程度のレクチャーは退屈で仕方がなかったのではないか。と、信じたい。

『竜二 Forever』

『竜二 Forever』
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2002年 116分
監督:細野辰興
出演:高橋克典、石田ひかり、木下ほうか、奥貫薫、笹野高史、香川照之

もはや伝説となっている映画『竜二』の脚本・主演を務めた金子正次の生きざまを映画化。33年という短い生涯のすべてを映画に捧げた男の姿は、観る者の胸に熱い感動を呼ぶ。

これ、2000年代の映画? なんだかなぁ。。。
奥貫薫、あんたもなのか。

『拳精』

『拳精』 SPIRITUAL KUNG FU
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〔製作〕スー・リー・ホワ
〔製作総指揮・監督〕ロー・ウェイ
〔脚本〕パン・レイ
〔撮影〕チェン・ヤン・シュー
〔音楽〕フランキー・チャン
〔出演〕ジャッキー・チェン、ジェームズ・ティエン、リー・クン ほか
(1978年・香港)〔中国語(広東語)/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ〕

少林寺から暗殺技の秘伝書「七邪拳」が盗まれた。犯人の目的は「七邪拳」によって達人を次々と倒し、拳法界を支配することだった。そんな時、少林寺にいん石が衝突し、五人の精霊たちが現れる。寺男のヤッロンは、彼らの正体が「七邪拳」に唯一対抗できる「五形拳」の精霊であることを知ると、竜・蛇・虎・鶴・ヒョウという五つの技の極意を学んで悪人に挑戦する。少林寺を舞台に展開するジャッキー・カンフー初期の快作。

W杯 日本vs.カメルーン TV観戦

1-0で日本勝利。緊張感のある試合を楽しむ。
松井選手の動きが素晴らしかった。

オランダの攻撃は、チーム事情でエトオの機能しないカメルーンの比ではないだろうから、
もっと緊張感を味わえるはず。今から楽しみ。

で。観戦中、気になったのが、フェンスのスポンサー広告。
ソニー、カストロールなどに並んで「哈尔滨啤酒」の広告がひときわ眼を引いた。

中国資本のアフリカ進出の目覚しさはつとに指摘されるところだが、
むしろこれは、FIFAに対する出資で、全世界中継を視野に入れた出資のはずだから、
哈尔滨啤酒がすでに世界進出していること、さらにその規模の拡大をはかっていることを
意味しているはずだ。

意外にも哈尔滨は世界でも第三位のビール消費量を誇る都市であり、哈尔滨啤酒はその中心銘柄になるわけで、06年に彼の地を訪れて昼間からあちこちでビヤガーデンが賑わう様を実際に見て、そのことにもうなずけた。乾燥した東北地方のビールはアルコール度数3%程度で、とにかく量を飲んで喉越しを楽しんでいる様子だった。女子大生風のグループも多くいて、文字通りのがぶ飲み状態だった。

しかし中国東北地方の主要都市にはそれぞれ人気銘柄があり、例えば吉林で哈尔滨啤酒を飲むことはできなかった。中国全体で見れば、無数に銘柄があり、地域ごとに好まれるビールも違うはずだ。
それでも哈尔滨はビール消費量世界第三位の都市で、その中心銘柄哈尔滨啤酒はW杯のスポンサーとなっている。その意味すること。

国内(それも地域)需要の規模の大きさ。そこから一気に世界に打って出ることができるだけの。

中国経済のポテンシャルの高さをそんなところにも感じるわけだが、それ以上に気になったのは、世界中継を見越しながらも「哈尔滨啤酒」と漢字で広告を打つ姿勢。その意味するところにこそ、これから注目していかなければならないと感じた。

いずれにせよ、哈尔滨啤酒が手軽に飲める日も近いはずで、日本の蒸し暑い夏に合うのか否か、絶叫に嗄れた喉が鳴るTV観戦となった。


『証言ドキュメント 日本サッカーの50年』

『証言ドキュメント 日本サッカーの50年』日本サッカー50年の世界挑戦を描くシリーズ。


「第一夜 世界との出会い」
 第1回は1960年ドイツ人クラマーコーチとの出会いからメキシコ五輪銅メダルに至る日本サッカー夜明けの時代。
 1960年、当時アジアでも全く勝てなかったサッカー弱小国日本は50日間にわたるヨーロッパ遠征を敢行。ここでドイツ人コーチ、デットマール・クラマーと出会い、初めて世界レベルのサッカーを知る。リフティングも満足にできない日本代表選手達は、クラマーから徹底的に基本を叩き込まれ、8年後のメキシコ五輪で銅メダルを手にする。クラマー・川淵三郎・釜本邦茂・杉山隆一らが語る日本サッカー夜明けの時代。

「第二夜 迷走そして悲劇」
 第2回はアジアの壁さえ破れない低迷の時代、芽生え始めた才能が個々に世界への道を模索した試行錯誤の時代に迫る。
 銅メダルの後、空前のサッカーブームがやってきたが、強くなったのはクラマーに鍛えられた代表選手のみ。間もなく低迷期に入る。選手たちは明確な目標がない中、個々に試行錯誤をするしかなかった。しかし胎動は静かに続く。単独でのプロ、奥寺・木村。華麗な技を啓もうするセルジオやラモス。ブラジルで力をつけた三浦の帰国。そしてJリーグが誕生する。外国人監督・オフトの下、急成長する日本。しかし待っていたのは悲劇だった

「第三夜 新世代の台頭」
 第3回は物心ついた時にはプロや世界を肌で感じてきた若い世代が、前の世代との融合でついにW杯出場を果たすまでの物語。
 ドーハの悲劇から4年後、日本は再びW杯を目指すアジア最終予選に挑んだ。新たに加わったのが、幼い頃からプロを目指し、先輩よりも豊富な国際経験を持つ川口・中田・城らの若い世代だった。しかし勝負所でのもろさからまたもや危機に立たされる。監督の更迭、一つ負ければ終わりという重圧。その中で日本代表は、世代を超えて結束することで大きな変ぼうを遂げる。歓喜のジョホールバルに至るフランスW杯アジア最終予選の死闘。

「第四夜 強国へのはるかな道」
 第4回は「黄金世代」が満を持して臨んだドイツW杯で突きつけられた世界の壁の厳しさから、サッカー強国への道を探る。
 日韓大会、日本はトルシエの下で初の勝ち点、初勝利、初の決勝トーナメント進出を果たす。そして「黄金世代」が絶頂期を迎えた日本は、満を持して3度目のドイツW杯に臨む。ジーコ監督と成熟の黄金世代への大きな期待。しかし船出の第1戦、先制したオーストラリア戦で、屈辱の逆転負け。クロアチア戦とブラジル戦でも浮かび上がれず、惨めな予選敗退を喫する。急成長してきた日本サッカーの前に、真の世界の壁が高く立ちはだかる

『親密すぎるうちあけ話』

『親密すぎるうちあけ話』
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原題:CONFIDENCES TROP INTIMES
2004年 フランス
112分
監督:パトリス・ルコント
出演:サンドリーヌ・ボネール、ファブリス・ルキーニ

パリのアパルトマン。税理士のウィリアムのオフィスを美しい女性アンナが訪れる。困惑顔のウィリアムに夫との性生活を一気に告白するアンナ。彼女は同じ階の精神分析医の部屋と間違えたのだ。真実を言い出せぬまま、ウィリアムは彼女のカウンセリングを重ねてしまう。

東浩紀+桜坂洋 『キャラクターズ』

キャラクターズ
東 浩紀 桜坂 洋
新潮社
売り上げランキング: 73734

『野獣死すべし』

『野獣死すべし』
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1980年
118分
角川春樹事務所
監督 : 村川透
製作 : 角川春樹
原作 : 大藪春彦
脚本 : 丸山昇一
撮影 : 仙元誠三
音楽 : たかしまあきひこ

キャスト:松田優作(伊達邦彦)、鹿賀丈史(真田徹夫)、小林麻美(華田令子)、
     室田日出男(柏木秀行)


漂泊者の歌(1921)  萩原朔太郎

日は断崖の上に登り
憂ひは陸橋の下を低く歩めり。
無限に遠き空の彼方
続ける鉄路の柵の背後(うしろ)に
一つの寂しき影は漂う。

ああ汝、漂泊者!
過去より来たりて未来を過ぎ
久遠(くおん)の郷愁を追ひ行くもの。
いかなれば蹌爾(そうじ)として
時計の如く憂ひ歩むぞ。
石をもて蛇を殺すごとく
一つの輪廻を断絶して
意志なき寂寥(せきりょう)を踏み切れかし。

ああ 悪魔よりも孤独にして
汝は氷霜の冬に耐えたるかな!
かつては何物をも信ずることなく
汝の信ずるところに憤怒を知れり。
かつて欲情の否定を知らず
汝の欲情する者を弾劾せり。
いかなればまた愁ひ疲れて
優しく抱かれ接吻(きす)する者の家に帰へらん。
かつて何物をも汝は愛せず
何物もまたかつて汝を愛せざるべし。

ああ汝 寂寥の人
悲しき落日の坂を登りて
意志なき断崖を漂泊(さまよ)ひ行けど
いずこに家郷はあらざるべし。
汝の家郷は有らざるべし!

『エリザベス:ゴールデン・エイジ』

『エリザベス:ゴールデン・エイジ』
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監督:シェカール・カプール
出演:ケイト・ブランシェット、クライヴ・オーウェン
2007年 
イギリス
122分

1585年。エリザベスは女王の座に就くが、宮中で渦巻く陰謀や世界列強国からの侵攻の気配に心は休まらない。そんな彼女の前に新世界から帰還した航海士ローリーが現われた。結婚せず国家と添い遂げると誓ったエリザベスだが、知性と野性を兼ね備えた彼に惹かれていく。