房中術といえば、房事つまり性行為中に互いの気を交流させる功法を指しますが、本書は私たちが“房中術”と聞いて思い浮かべるような内容とは少し違っています。
勿論、性行為を伴う体交法についても触れられていますが、本書の主題は、男女の交わりを必要としない陽体神交法で、西洋錬金術によって房中術、そして仙道そのものを読み解くという斬新な試みがなされています。
シリーズの中で、本書はどちらかというと理論的な解説に重点が置かれており、テクニック的なものはあまり出て来ません。
真偽の程は分かりませんが、本書は高藤先生が一番書きたかったものだそうで、高藤仙道の必読文献とする人も居るそうです。
私にはこの本の良さは今一つ分かりませんが、もっと行が進んだ段階で読み返してみたい本です。