もしもボクの背中に羽根が生えてたら(五つの赤い風船) | 鈴木の一日一善・一日一曲

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フォークソング好きからニューミュージック好きへ、ヤン久ポップス好きから歌謡曲好きへ、ということで、お気に入りの楽曲についてダラダラ書いています。
お付き合いのほどよろしくお願いします。

もしもボクの背中に羽根が生えてたら

(歌:五つの赤い風船 / 作詞:西岡たかし / 作曲:西岡たかし)

 

今日は、五つの赤い風船が歌う「もしもボクの背中に羽根が生えていたら」を聴いています。

今になって改めて聴くと稚拙さを感じてしまう歌ですが、URCレコード第一回配布LPレコードに収録されている曲ですから、一つの見方としてフォークソングの出発点・起点となった歌です。そんな歴史を踏まえると、ここからフォークが始まりJ-POPにつながったと考えられるわけで、稚拙さは歴史の重みであり尊敬に変わります。

 

五つの赤い風船、西岡たかしについては、同じくフォークシンガーであるなぎら健壱の著書『関西フォークがやって来た!』(ちくま文庫)に詳しいです。もともと『五つの赤い風船とフォークの時代』というタイトルであった本を文庫化にあたり前記のように変えたとのことで、関西フォークにも触れていますが比重は五つの赤い風船と西岡たかしにおかれています。表紙自体西岡たかしを思わせる青年(おっさん?)になっています(^^;

本の中に、1970年前後のレコーディングについても書かれていて、いろいろな実験・試行錯誤をしていたことが分かります。「もしもボクの背中に羽根が生えてたら」でも、ステレオを意識した右チャンネル・左チャンネルへの行き来、パンを飛ばすって言うんでしたっけ?? が取り入れられていて、なるほど、実験しているなぁと確認できます。

 

「もしもボクの背中に羽根が生えてたら」、歌についてです。最後のところの歌詞を引用します。

 

 ♪ みにくい争いをする人たちに お空の上から

 ♪ "清くきれいな世界を創ろう" と云うんだヨ

 

反戦フォークが、今になって重みを増しているのはとっても残念ですが、たとえ小さな声でも、歌い続けていければと思います。