司法書士・行政書士の山口です。
一定以上の財産を相続すると、相続税が課税されます。
どれぐらいの相続税が支払われているか？
これは、財務省から数字が発表されています。
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直近のものでは、2021年（令和3年）のもの。
（2021年相続税の納付状況）
・死亡者数：143万9856人
・上記の内相続税対象のもの：13万4275人
・相続税発生率：9.3％
・課税された相続人：29万4058人
多い？少ない？
それぞれの感想はあると思いますが、これがリアルな数字。
2021年は、約30万人程度の人が、相続税を支払っていることになります。
相続税納付者は、年々増えています。
平成27年に突如増えている理由。
それは、相続税法が改正されたためです。
【改正前】5000 万円+1000 万円×法定相続人の数
【改正後】3000 万円+ 600 万円×法定相続人の数
以前は、最低6000万円の相続財産はないと課税されなかった。
しかし、改正で3600万円が最低ラインに。
この結果、相続税の対象者が増えたのです。
これが、平成27年をきっかけに、相続税課税者が増えた理由です。
課税された被相続人1人あたりの金額は、約1820万円。
こんなに相続税払ってるの？と思うかもしれませんが、あくまで平均です。
このからくりは、よくある平均年収とかと一緒です。
上の層が平均を大きく引き上げているだけです。
実際は、統計で出された平均よりも下の人のほうが多いのが現状です。
13万4275件の内、11万5000件は2億円以下の相続。
ここに85％がいます。
5000万以下では、平均納税55万円（1万3496件）
5000～1億では、平均納税259万円（6万8078件）
1億～2億では、平均納税1195万円（3万4382件）
2億以下の相続では、相続税納付平均の1820万円に届いていないのが実情です。
課税価格2億超えから、一気に平均を上回ります。
2億～3億では、平均納税3318万円
3億～5億では、平均納税6976万円
5億～7億では、平均納税1億3383万円
7億～10億では、平均納税2億1779万円
10億～20億では、平均納税3億8570万円
20億越えでは、平均納税14億8488万円
相続税は、所得税とかと同じ累進課税。
つまり、財産が多ければ多いほど、税金は高くなります。
所得税・住民税を払って残ったお金に、また相続税。
これだけ税金払っても、富裕層にはあまり恩恵なし。
大金持ちが海外に逃げたくなる気持ちも分からんでもないですね…。
ちなみに、海外では相続税がかからない国もいくつかあります。
中国
香港
モナコ
インド
シンガポール
マレーシア
オーストラリア
ニュージーランド
スウェーデン
ノルウェー
カナダ
ポルトガル
一概に、相続税がないからいい国というわけではないので、あしからず（笑）
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