ひふみ投信代表の藤野さんから書の依頼を頂き、こんな言葉をフェイスブックで書き記しています。運用のプロとして説得力のある「運」についての深いお言葉をシェア。




■武田双雲先生の書が届きました。

「運」

わたしが今あるのも周囲の皆様のおかげで、それはただただ自分が運が良かっただけだと思っています。

運も実力の内とか運をよくするための生き方があるという考え方もあるのも知っているし、別にそうなのかもしれないのでよくわかりません。ただわたしの考えでは、ただただ多くのことは本当に確率統計的な発生確率のもとに気まぐれに結果が出ているだけだと思っています。善行を積めば運が良くなるわけではなく、それは多くの人が邪魔をしなくなったり助けてくれるという明確なロジックがあります。

それとても善行を積めば、株の投資が必勝になるわけでもなく不老不死になるわけでもなく、ある日突然に交通事故にあったりもするわけです。

誰もが必勝だと思われていた試合や試験やプレゼンで惨敗をしたりするときもあれば、逆のこともあります。100回に1回のことが今おきることだってあるわけです。100回やって99回勝つ確率なのにたまたま一番大事なときに100回に1回の負けるパターンが来るときもある。そして、それは誰かのせい(自分のせいも含めて)しがちですが、単なる運であることが多い。

もちろんなにかを行い失敗をしたときはそこから失敗を反省し次回につながる教訓を得るようにして、そして次に挑戦するということは大事。でもそうしたって勝つときは勝つし負けるときは負ける。

なので、わたしはいつも思っているのは、よい目が出たときは、所詮運だから、と思うようにしています。たまたま良い目が出た可能性があるので、自分の実力だと言って傲慢になったり、油断してはいけないのです。最終的には運が支配していることをより理解しつつ、たゆまず努力をし続ける必要があります。

そして、運悪く負けた場合・・・まさに運悪くなので・・・・適切には反省しますが、所詮運だからたまたま悪い時が来ただけだと思うだけです。人のせいにしたり自分を責めたりせず、再度たんたんと力を蓄えて勝負をし続けるだけです。

そのような思いを武田双雲先生にお話をして書を依頼しました。すばらしい字を書いていただきとても感謝しています。

よいことがあっても所詮運だと思っておごらず、悪いことがあっても所詮運だからと思って腐らずと考えています。ただ、確率は裏切らないので、成功しやすい習慣や方法をよくよく研究し、努力をし、そして手数を重ねる(回数を増やす)ということなのではないかと考えています。確率99%のことでも1回だけやれば、失敗する1回が最初にやってくるかもしれませんが、1万回挑戦すればほぼ期待値通りの、ほぼ9900回の勝ちと100回の負けに収斂していきます。

なにがいいたいかといえば、正しい方法で全力を尽くしてやる限り、1回1回の結果にはこだわらず、より多くのバッターボックスに立つことが大事ではないかと思うのです。打率が低くてもたくさんバットを振った人が当たるわけです。野球の場合には打順があり、3回空振りをしたらアウトになりますが、ビジネスの場合は、体力がある限り、何回も振ることができます。かつ、あたったらマックス4点なのが野球ですが、100点や200点取ることができるのがビジネスです。

毎朝毎晩この「運」という字を見ながら、傲慢と失意から免れ、たんたんとバットを振り続けていれば長い間では成功も失敗もありながら成功の数が失敗を上回ればなんとかいきていけます。

そもそも、今生きていてバットを振れることに感謝をすべきなのです。

#武田双雲