白鶴五行掌ですが、こちら、五行というくらいなので五臓との関連が考えられます。
五行は五臓において、以下のように配当されています。
木 肝
火 心
土 脾
金 肺
水 腎
ですので、これらの場所に当たるところの力、もしくはそこにつながる経脈や経筋を使うという考え方も可能です。
ですが、さらに味わいのある考え方としては、五行にまつわる感情にまで思いを巡らすことも可能です。
五行と五臓、各感情の関連は以下となっています。
木 肝 怒
火 心 喜
土 脾 思(憂)
金 肺 悲
水 腎 驚
私はもともと肺気の影響が大きく、悲しみが強い気質です。
ですので、金行掌が相性が良いかもしれません。一度受け止めて弾き返すという勁になっています。
木行であるなら、怒りを持ってまっすぐに入ってゆきます。
火行であるなら打つ喜びにかられて炎上するように下から打つ。
土行であるなら憂うがごとくに重く下へと打ち下ろします。気が沈むのでこれのみ中下段の攻撃となります。
水行であるなら反射を持って反応する防御の手法です。
余談ですが、客家拳法では驚弾勁と言って突然びっくりして反射するような動きを用います。
こういった掘り下げは、陰陽五行の身体論に基づいた中国武術ならではのものとなりますね。