幸せなキリギリスたち | サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ

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気持ちよく生きるためのライフスタイルとしての南派拳法(カンフー)蔡李佛拳とエスクリマ(フィリピン武術)ラプンティ・アルニス・デ・アバニコを横浜、湘南、都内で練習しています。オンライン・レッスン一か月@10000で行っております。
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 YOUTUBEで話題になったピアニストの女性がラジオに出演していました。

 この方、年末には有名な音楽フェスにも出演していたそうなのですが、それまでの活動期間がわずか一年半ばかりということで関係者を非常に驚かせていました。

 元々はOLさんだったらしいのですが、本人曰く「体調を崩してしまって」仕事を離れてひきこもりのような生活をしていたことがあったそうです。

 そんな時に同僚の先輩から趣味だったピアノを弾いてみたらと誘われて、子供の頃から習っていたピアノに触れたところ、一気に気持ちが晴れて精神が立ち直り始めたようです。

 その模様を誘ってくれた先輩がスマフォで撮っていたことをきっかけにYOUTUBEでブレイク、そのままピアニストとして活動をし始めたということですが、昨年一年はCOVIDで世間中の活動が停滞していた時期です。

 その期間を中心に、彼女はどんどん活動幅を広げて行って大きな結果を出した訳です。

 同じく時間を味方につけたヴァイオリニストの方の話も聴いたことがあります。

 茅ケ崎にお住いの方で、COVIDで演奏活動がまったく無くなった時に、週に四日はサーフィンをして楽しみ、午後はアルバムを作っていたとのことでした。

 人前に出ないで音楽と向き合える、素晴らしい日々だったとおっしゃいます。

 また、地元で有名な行列が出来るラーメン屋さんがテイクアウトを始めていて、毎日と言っていいほど食べられたのも幸せだったと嬉しそうに言っておられました。

 ピアニストの方も、ヴァイオリニストの方も、共通するのは自分が本当に好きなことに正面から望んで、それを中心に暮らしていたと言うことです。

 自分にとっての大切な物と自分自身があり、世界と向き合う暮らしを、きちんと送れる人達であったということなのではないでしょうか。

 釈尊の言う、求道であるように感じます。

 他人との関係や物質を持って生きることの意味としていたら、きっとそのようには成りづらかったのではないでしょうか。

 物凄く、ページが黒いマンガを書く先生が居ます。

 もう、原稿重いだろうなーというような濃度で迫力のある、見ていて痛みが伝わってくるような書き込まれた作風で知られている先生です。

 この方、COVIDで困ったことは無かったですか? と訊かれたときに「別に一人でマンガ書いてるだけだから困らない」と答えていました。

 漫画家さんというのはチームで部屋にこもって長時間書き続ける物だと思っていたのですが、この方はなんとその濃いぃ作品を自分一人でかき上げていたのです。

「本当の仕事ってのは、結局一人でやるもんだよ」と言われていたのが印象的でした。

 自分一人で本当のことをして生きると言うこと。

 それが求道ということなのではありますまいか。

 物質や他人を取り去った時に、本当に残る自分自身という物を、あなたは持っておられますか?